いま日韓関係がぎくしゃくしている。その原因のひとつは、従軍慰安婦問題が2015年12月に日韓政府間で決着がついたにも拘わらず、韓国が約束を破るような慰安婦像をソウルの日本大使館前路上に設置し、その後韓国内に同じような慰安婦像が設置される動きが強まり、日韓外交関係に相互不信感のような空気が醸成しているからである。どうして政府間で示談金や補償費まで支払って解決されながら、韓国は一方的に問題を蒸し返して恰も未解決のような不条理な行動を起こすのだろうか。しかもこれは外交に関するウィーン条約が禁ずる相手国大使館前に威厳を侵害する行為に該当し、明らかにウィーン条約に違反している。
そんな折も折韓国はまた新たに日本に対して難題を持ち出してきた。日本統治時代に日本企業で働いた、朝鮮半島出身の元徴用工に対する個人の損害賠償請求権という補償問題を言い出してきたのである。ところがこれも1965年朴正煕政権下の日韓請求権協定で、日本が韓国に有償2億㌦と無償3億㌦の経済協力金を供与して決着したものである。しかも韓国側も廬武鉉政権時代の2005年、この経済協力金の中に徴用工の補償問題解決金も含まれていたとの見解まで示していた。この問題についても韓国国内では、慰安婦像と同じように徴用工像というものを設置した。今後これも韓国国内に引き続き設置していく考えのようだ。
どうして韓国という国は政府間同士で協定書まで交わした国同士の約束事をいとも簡単に葬り去って、新たに相手国が嫌がる理不尽な要求を行うのだろうか。これでは国家間の協定を締結する意味がまったくないではないか。秩序だって成り立たない。今後両国間の協定は締結出来ないのではないかと心配である。明らかに国際的儀礼を欠いていると思う。慰安婦、徴用工、いずれの事象においても国際的な観点から考えれば、韓国政府の言い分はとても受け入れられないものだ。「お国替われば人変わる」のように、外国人の心情というものは分かり難く、我々が思うほど単純なものではない。しかし、それにしてもお隣韓国人の頭の中には、日本人には考え及ばぬ‘NON RULE’思考が充満しているのだろう。
さて、今朝北朝鮮がまたもや短距離ミサイルを発射した。このところ臨戦態勢に追い込まれた北朝鮮も流石に慎重に対応していたようだが、我慢しきれなくなったのか、昨日の「先軍節」に合せたかのように、3発のミサイルを打ち上げた。北朝鮮の身勝手な行為が周辺国に多大な迷惑をかけ、やりたい放題で行動するのは国際社会にとっても危険で、はた迷惑以外の何物でもない。敢えてルールを無視してもなりふり構わずに北朝鮮・韓国の朝鮮民族がマイウェイ方式を貫くのは、ひょっとすると南北を問わず朝鮮民族生来の性癖なのではないだろうかと考えてしまう。