2799.2015年1月11日(日) イスラム教本部はテロ予備軍を除名し、追放すべき

 昨日一応の決着がついたパリのテロ事件だが、アフリカ系の犯人と行動をともにしていた女性が逃走し、その足取りが今もって分かっていない。更にその後世界各地でテロを称賛するイスラム系の声が表面化したり、ドイツのハンブルグでは、事件の発端となった諷刺画を転載した新聞社に手投げ弾が放り投げられたりしている。このテロについては内外からいろいろな意見が出されている。私自身その中の一つの意見に与するものではあるが、それでもどうにも根本的な解決法というものが中々見つからない。

 そこで私なりにひとつの考え方を提言したい。世界中を震撼させているのは各地のアルカィーダなどイスラム過激派であるが、偶像崇拝を認めず、唯一神アラーを信じ、6信5行を実践しているのはまぎれもなくイスラム教徒一派である。これをイスラム教本部(というものがあるのかどうか)が、自分たちの教義とも目的ともかけ離れたものであると言うだけではなく、世界の人々を恐怖に陥れ生命を奪うのは、自分らの目指すところではなく不埒な残虐行為を行うのは許せないとして、彼らの自浄作用を期待し、過激派を除名、追放することが効果的なのではないかと考えている。

 世界の大宗教の中で、自分たちの論理だけを一方的に主張し、無分別に殺人事件を犯して世界中の人々を恐れさせているのは、イスラム教以外にないのではない。それほど今ではイスラム教は世界に害を降りまいていると言っても過言ではないと思う。

 イスラム教のトップに対して、どうして世界のリーダーが過激な行動を慎むようアドバイスできないのだろうか。このことがイスラム教に対して世間が疑惑と不信感で凝り固まっているのである。一日も早くリーダーは、イスラム教の支配者に対してイスラム過激派が野蛮な行動を止めるよう説得するべきではないか。

 さて、今日日経朝刊に2つのトピックスが掲載されているのが目を引いた。

 ひとつは文化欄に載っていた直木賞作家・西木正明さんの「ドミノ理論」というエッセイである。西木さんとは昨年亡くなった竹内謙・元鎌倉市長と、お互いに友人だったことからペンクラブ例会でしばしば立ち話をするようになった。「ドミノ理論」とはベトナム戦争中に転用されたドミノ論の勃興に関わるものだが、スパイを想像させながらラオスについて書かれている点が興味深かった。名前を秘しているが、ラオスで行方不明になった元日本軍人とは、辻政信氏のことである。他にもラオスには酋長の娘と結婚し、地域の実力者としてラオス軍に協力していた陸軍航空元第52飛行場大隊に所属していた岩村さんが、その後ラオスでパテト・ラオ軍が政権を握るようになって、元政府側だった岩村さんについての噂は以降一切聞かれなくなった。岩村さんについても、西木さんは知っておられるのではないかと思っている。今度お会いしたら、その辺りのことを伺ってみたいと思っている。

 もうひとつのトピックは、「東北の名峰・飯豊連峰」である。1961年6月に大学アルペンクラブの仲間5人でテントをかついで1週間ほどの山行をした。当時は、飯豊連峰へは朝日連峰と並んで、厳しい登山を目指す大学山岳部やワンダーフォーゲル部が訓練登山をしたものである。それが最近の風潮であろうか、厳しい鍛錬を求められる飯豊山への登山者の数が激減しているという。奥深い山という感じで、雪渓も多く深山という感じの懐深い山だったが、ずっと歩き続けて、地元のトラックに乗せてもらいながら、磐越西線山都駅から新潟県新発田駅へ辿り着いたことが懐かしく想い出される。それにしてもわき目も振らず、ひたすら頂上目指してタフな登山を試みたのは、この飯豊連峰が最初である。懐かしいなぁ。

2015年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2798.2015年1月10日(土) パリのテロは人々の心にしこりを残さないか。

 一昨日からフランス中を恐怖のドン底に陥れていたイスラム過激派の2人の兄弟が、朝起きてテレビのスイッチを入れると数時間前にすでに射殺されていた。他にも彼らと連携を取っていたと思われるアフリカ出身の過激派の男が、警察特殊部隊と撃ち合いの末射殺されて漸く事件は納まった。

 しかし、兄弟と連絡を取っていたと思われるアフリカ系の男は、その前に婦人警官を殺害し、そのうえ4人の人質を殺してしまった。兄弟が確保していた人質は幸い脱出することができたが、3人のテロ犯人の他に17人もの犠牲者を出す、近年稀に見る残忍な事件になってしまった。

 3人の犯人はそれぞれ世界中に恐怖をまき散らしているイスラム過激派アルカイーダと関係があると見られている。特に妻子を持つ兄の方は、アラビア半島イェーメンでアルカィーダの特殊訓練を受け、殺害された週刊誌編集長はアルカィーダの暗殺対象人物に指名され、兄はその指令を受けたと言われている。私自身1968年1月イギリスから独立直後のアデンを訪れ、イェーメンの環境や空気を多少なりとも皮膚感覚で知っているだけに他人事とも思えない。

 今日はテレビのニュースでも、特集番組でもこのパリ・テロ事件で持ちきりである。

 今心配されているのは、このテロ事件でイスラム教は危険な宗教で、手当たり次第イスラム教徒以外の人間を簡単に殺すと思われることと、今後移民に対する目が厳しくなり、どこの国も海外から多民族を受け入れることに二の足を踏むことになるのではないかということである。

 こうして、ごく普通に気持ちの通い合った人間同士が、少しずつ怨嗟と憎しみを増し対立が深まっていくことが心配である。

 一昨日からフランス中を恐怖のドン底に陥れていたイスラム過激派の2人の兄弟が、朝起きてテレビのスイッチを入れると数時間前にすでに射殺されていた。他にも彼らと連携を取っていたと思われるアフリカ出身の過激派の男が、警察特殊部隊と撃ち合いの末射殺されて漸く事件は納まった。

 しかし、兄弟と連絡を取っていたと思われるアフリカ系の男は、その前に婦人警官を殺害し、そのうえ4人の人質を殺してしまった。兄弟が確保していた人質は幸い脱出することができたが、3人のテロ犯人の他に17人もの犠牲者を出す、近年稀に見る残忍な事件になってしまった。

 3人の犯人はそれぞれ世界中に恐怖をまき散らしているイスラム過激派アルカイーダと関係があると見られている。特に妻子を持つ兄の方は、アラビア半島イェーメンでアルカィーダの特殊訓練を受け、殺害された週刊誌編集長はアルカィーダの暗殺対象人物に指名され、兄はその指令を受けたと言われている。私自身1968年1月イギリスから独立直後のアデンを訪れ、イェーメンの環境や空気を多少なりとも皮膚感覚で知っているだけに他人事とも思えない。

 今日はテレビのニュースでも、特集番組でもこのパリ・テロ事件で持ちきりである。

 今心配されているのは、このテロ事件でイスラム教は危険な宗教で、手当たり次第イスラム教徒以外の人間を簡単に殺すと思われることと、今後移民に対する目が厳しくなり、どこの国も海外から多民族を受け入れることに二の足を踏むことになるのではないかということである。

 こうして、ごく普通に気持ちの通い合った人間同士が、少しずつ怨嗟と憎しみを増し対立が深まっていくことが心配である。

2015年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2797.2015年1月9日(金) 桜島噴火の予兆に川内原発再稼働?

 このところ厳しい寒さが続いて、降雪も激しく例年に比べてかなりの積雪量があり、北海道や東北各地では公共交通機関にも相当の影響が出ている。一方南方では、鹿児島の活火山桜島に山体膨張と呼ばれる異変があり、地中深くには噴火の可能性があり、気象庁は警戒を発している。

 こういう予断を許さない自然環境下で、今年中に九州電力では2つの原子力発電所、佐賀県玄海原発と鹿児島県川内原発の再稼働へ向けた動きがあると見られている。その一つ、川内原発は桜島の近くの極めて危険な地域に立地しており、一旦桜島が大噴火を起こせばその影響が川内原発に直接及ぶことは火を見るより明らかである。原発賛成派や九州電力では、川内原発は原子力規制委員会による安全審査をパスし、地元川内市民の了解も得たとして再稼働へGOの姿勢であるが、この火山爆発の可能性、及びその影響については触れようとはしない。放射能の危険性に鈍感なのである。本当に大丈夫なのか、きちんと精査したうえで、結論を出すべきであろう。尤も原発が危険なことはその原発が事故を起こして初めて気がつくことであり、危険は決して消えるものではない。その意味でも再稼働自体極力避けるべきであると思う。

 さて、一昨日以来メディアの大きな話題となり懸念もされているパリの残忍なテロ事件について、フランスは欧米各国と閣僚級レベルの国際会議を開いて対応策を協議することを決めた。主犯と見られる2人の兄弟が未だ身柄を拘束されず、フランスは多くの捜索隊を繰り出している。過激なイスラム集団の行動に対して、純粋なイスラム教信者は一定の距離を置き、自分たちの考え方からは今度の過激なテロはまったく受け入れられないと言っている。イスラム教徒が犯した蛮行という観点から、イスラム教信者全体を阻害し、隔離させる動きに歯止めをかける良識的な常識論も出ている。

 ニューヨーク9.11同時多発テロ事件の1年前、パキスタンとアフガニスタンの国境・カイバル峠を訪れる前に買い求めた「イスラム教の本」(学研発行)に改めて目を通してみた。それによるとしばしばテロ集団と見なされる「イスラム原理主義」という言葉は、日本では比較的一般化しているが、イスラム世界ではこのような表現はされていないという。実際には分派と根源派という仕分け方があり、イスラム原理主義とはこの根源派を指す。ただ、すべてのイスラム教徒の心の内には分派の素地があり、それが表面に表れるかどうかは、その時代の政治や社会状況によると言われている。他の国々とは異なり、すべてのイスラム教徒には理想国家とか、イスラム社会の構想があるわけではなく、ひたすら唯一神アラーを信じて、六信を信じ五行を実践すれば善しとしている。

 もちろんそれなりの国家観や、理念、哲学はあると思うが、イスラム教徒には西欧社会やその他の社会における社会や国家に対する構想はないと言えるようだ。とても片手間では分かりにくいイスラム教の奥義は理解できないので、短絡的な理解に留まらざるを得ないが、少し研究してみる価値はあると思っている。

 果たして今逃走中のテロ実行犯は、どこまでイスラム教徒としての信念に基づき、イスラム教の何を実行しようとして、かくも残虐な事件を引き起こしたのだろうか。

2015年1月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2796.2015年1月8日(木) パリでイスラム系集団が残虐テロ

 またもやイスラム系過激派集団による荒っぽい事件が勃発した。昨日白昼パリ市内で週刊誌発行社「シャルリ・エブド」へ乗り込んできた武装グループが突如銃を乱射し、編集会議中の同誌編集長、警察官を含む12人を殺害して車で逃走した。事件発生直後現場に駆け付けたオランド大統領は、厳しく犯人を非難する声明を発表するとともに、できるだけ早く犯人を逮捕するよう警備当局に指示した。潘基文・国連事務総長を始め、オバマ大統領、キャメロン首相、プーチン大統領、安倍首相ら国際社会も一斉にこのテロ集団を非難した。

 「シャルリ・エブド」が襲われたのは、同誌がこれまでイスラム系予言者ムハンマドに関する諷刺画などを度々掲載して彼らを侮辱したと脅迫されていたことなどから報復されたものである。過去にも同社は何度も嫌がらせや厳しい仕打ちを受けている。

 すでに犯人3人の名は特定され、1人は警察に出頭した。逃走中の残る2人はパリ生まれのアルジェリア系フランス人兄弟であるが、何が彼らをしてここまで残忍な凶行に走らせたのだろうか。

 今日から3日間フランスでは国を挙げて喪に服するという。

 それにしても随分手荒いやり方ではないか。彼らは「イスラム国」とも結びついていると指摘されている。今やイスラム国によるテロが世界中の人々を不安に陥れている。当面イスラム過激派のテロが日本と直接つながる話ではないが、いずれイスラム系団体の怒りを買うような事態がエスカレートすれば、反イスラム国であろうとなかろうと、イスラム過激派集団の反撃、報復に遭遇する可能性が生まれてくる。事件現場から遠く離れた日本では、このまま事態の推移を対岸の火災視しているしかないが、どうも気持ちが休まらない。

 いずれにせよ、物騒な世の中になったもんだ。

 さて、国内では嫌な事案が発生しつつある。先日翁長雄志・沖縄県知事が上京の折安倍首相を始め、政府首脳は山口俊一沖縄・北方・科学技術担当大臣を除いて誰ひとり会わなかった。そして来年度沖縄復興予算減額を匂わせていたが、今日地方交付税検討の段階でそれがはっきりしてきた。自民党幹部は、自民党沖縄県連幹部とは会ったが、知事とは会おうとしなかった。そして、予算減額は現実味を帯びてきた。政府・自民党のあまりにも居丈高で横暴な対応には憮然とするばかりである。明らかに辺野古移転に反対して当選した翁長知事に対する嫌がらせ、否全沖縄県民に対する露骨ないじめである。どうやら沖縄県と政府・自民党が対立するような怪しい雲行きになってきた。

2015年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2795.2015年1月7日(水) オペラ・アリアを楽しむ。

 妻が旧蝋素晴らしいオペラのニューイヤー・コンサートがあると申し込んだところ、幸運にも良い席が当たったと楽しみにしていたオペラ・アリア・コンサート「華麗なるオペラ・アリアの世界」へ出かけた。妻はこのところ昨年の出版記念会以来すっかりお気に入りの和服姿で観賞した。確かにシートも「サントリーホール」1階の最前部から10列目という絶好のポジションだった。妻には得意げに、2002年にヴェローナの野外劇場でオペラ‘アイーダ’を観劇して以来の好ポジションだと自慢話をした。アリアは、現在日本のオペラ界で輝いている4人のオペラ歌手、ソプラノ森麻季、メゾ・ソプラノ林美智子、テノール水口聡、バリトン堀内康雄が唄った。

 オーケストラは梅田俊明指揮の東京フィルハーモニー交響楽団、司会兼コーディネーターは元テレビ朝日アナの朝岡聡だった。昔テレビ朝日の「ニュースステーション」で久米宏のアシスタントを務めていた懐かしい人である。話し方も上手に解説を加えながら分かりやすくナビゲートしてくれた。

 やはり一流のアリアを目の前でじっくりと生で聴くと1人ひとりが素晴らしい。その声量とテクニックに圧倒された。演目がすべて終わったが、拍手は鳴り止まなかった。アンコールをやってくれるかなと内心期待していたところ、突然オーケストラの「ラデツキー行進曲」が始まった。聴衆が演奏に拍手で合せて場内は盛りあがった。ウィーン・フィルハーモニー恒例のニューイヤー・コンサートの華やかな幕引きを思い起こさせるかのようだった。

時にはこういう本物歌手の歌声を直に聴くのは楽しいものだ。これからも時々は、機会を見つけて格調高いクラシックを楽しみたいと思う。

 さて、26年前の今日、昭和天皇が崩御された。偶々鵠沼の実家でそのニュースを耳にして、恐れ多くもその日予定されていた全国高校ラグビーの決勝戦が気になった。結局その日の優勝決定戦は取り止めになり、決勝戦へ駒を進めた大阪工大高(現常翔学園高)と茨城県代表校・茗渓学園高がともに優勝という結果になったことを思い出す。

 今日行われた今年度の決勝戦は、圧倒的な強みを発揮した東福岡高が57対5で御所実高を一蹴した。途中までテレビで観ていたが、決勝戦でこれほど力の差がつくと勝負としては興味が薄れる。東福岡高は3年ぶり5度目の全国制覇に加えて、春の選抜大会、夏の7人制大会、そして今日の全国大会を制覇して史上初の3冠達成である。決勝戦の57得点も史上最多得点である。お祝いすべきことであるが、ファンからすれば期待が空回りさせられたような気がすると言っては、優勝した東福岡高に失礼に当たるだろうか。来年度はもう少し接戦を期待したいというのが、無責任なファンの願いであり本音である。

2015年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2794.2015年1月6日(火) 今年懸念される世界10大リスク

 一昨日の本欄にお2人の語り部が亡くなられたことを哀悼の意を込めて採り上げたが、何と今朝の朝日と日経のコラム、「天声人語」と「春秋」に揃ってそのお2人の地道な功績を紹介している。お2人が揃って自分たちの体験は次代へ伝えられるべきであると確信し、行動しておられたことに改めて敬意を表したい。こうして時代の経過とともに、戦争体験者は少なくなり、真実を伝える人々が減っていく。「春秋」は「苦難の道を歩んだ先人たちの言葉は、書物や映像とはまた違った迫力で受け取る側の胸に響く」と伝えている。

 耳を澄ませると戦争の足音が聞こえるようになってきた安倍政権の外交、防衛政策の下に、反戦活動で献身的に大きな役割を果たしてくれた、これら戦争体験者が世を去って行ったら、これから反戦・非戦の動きは立ち止まることになるだろう。気がかりなことである。

 さて、政治リスクの調査をしているアメリカのコンサルティング会社ユーラシア・グループが「2015年10大リスク」なるものを発表した。これにはやや抽象的な事象が多い。そのトップにランクされたのが、何と「ヨーロッパの政治」である。大統領を決められず総選挙を控えたギリシャや、スペイン、イギリスやフランスなどEUから離脱の声が拡大して、結果的に政権の選択肢を狭めると予想され、それが大きなリスク要因とされている。第2位が「ロシア」である。ウクライナ問題を巡りアメリカとの対立が深まり、中国に接近しイランの核開発への対応などの国際協調にひびが入る可能性があると見られている。第3位は「中国経済減速の影響」である。

 その他に6位にランクされた「現職指導者の弱さ」というのが異色だと思う。なるほど現在世界の指導者が思うようにリーダーシップを発揮できていない現状は、それは確かに世界のリスクであるには違いない。オバマ大統領しかり、キャメロン英首相しかり、オランド仏大統領しかりである。中国の習近平国家主席にしても一見権力を掌握しているように見えるが、実情は周囲の党幹部にいつ寝首を掻かれるのではないかと疑心暗鬼で、それが最近汚職を理由に幹部追放を強行している大きな理由でもある。

 ところで、昨日八王子に住んでおられる近藤幸一さんに、先日の出版記念会のDVDと、日本共産党本部から戦前の活動がスパイ行為だったと名指しされ、名誉棄損で裁判沙汰になった元共産党員・故伊藤律関連資料を送ったところ、随分喜んでお礼の電話をもらった。

 後者の資料とは、元日本共産党員伊藤律に関するものである。伊藤が戦前中国にいた時反共的スパイ活動をしたと書かれた松本清張著「日本の黒い霧」が、伊藤とその家族にとって名誉棄損に当たるとして著者松本清張と出版社・文藝春秋社を訴えたが、松本亡き後に和解が成立した。送ったのは、出版した文藝春秋社の説明書と文春出版総局長の伊藤家に対する謝罪文のコピーで一昨年ある筋から入手したものである。偶々近藤さんは、戦時中国鉄八王子駅勤務の時に伊藤律と顔馴染みになり、殊更伊藤には格別の思い込みがあり、このコピーの存在には驚いておられた。

 今では伊藤律を知っている人はあまり多くないと思うが、少しでも戦前・戦後の社会主義運動や、戦前のスパイ事件を知っている人には、記憶に残るひとりである。多分近藤さんには喜んでもらえる資料だと思ってお送りしたので、喜んでいただいて取り敢えずは良かった。

2015年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2793.2015年1月5日(月) 年賀状の宛名書きに無情を感じる。

 各企業が正月休み明けの今日東京株式市場の大発会は、市場関係者にとって今年の経済市況を占う意味でも上がって欲しかっただろう。だが、彼らにとって少々恨めしい終値となった。日経平均は17,408円で対昨年末42円安だった。

 今年の日本の景気はまずまずだろうと予想されているが、問題は海外の景気である。特に、ヨーロッパ経済が冷え込み、EU離脱を噂される国も1カ国や2カ国に留まらない。経済低迷により政治的にも袋小路に追い込まれたギリシャは、何度投票をやっても大統領も中々選出できない有様である。経済が破たん状況を示しているのである。ギリシャがユーロ圏内から脱退することにドイツ政府が従来の考えを翻し、ついに理解を示すほどのっぴきならないほどユーロ圏内にはさざ波が立っている。

 今日のNHKニュースを観ていると、イギリス国内にも、フランス国内にもEU離脱の波が押し寄せているようだ。ド・ゴール大統領が未来のヨーロッパに望みを託して希望の灯りを期待したEUが脆くも崩れてしまいかねないほど不安定なヨーロッパ経済になってきた。果たして今年の景気はどうなるのだろうか。

 さて、年賀はがきの発行枚数が近年減り続けて、今年の発行枚数はピーク時の2004年に比べて2割以上も減ったそうである。これはPCや携帯、スマホなどで簡便にことを済ませてしまおうとの些か軽佻浮薄な気持ちが年々強まっているからだと分析されている。しかし、普段から手紙を書く機会が少なくなって、今では年賀状こそが最も手軽にペンで手紙を書く好いチャンスだと思う。ところが、折角のそのチャンスもPCで宛名書きを行っているケースが多い。

 今朝の「天声人語」によれば、普通の人が年賀状を書く時に思い浮かべる人は150人くらいだそうである。その程度の人の名前を自分の手ではなく、「機械」に依らなければ実行できないものなのだろうか。

 因みに私自身は約550人に年賀状を書いてお送りしたが、宛名はすべて万年筆で書いている。知人にも宛名は手書きにした方が良いと薦めている。しかし、いただいた年賀状の半数以上の宛名表示が、残念ながら「宛名印刷」によって印刷されたものである。これでは新年の挨拶である年賀状、否普通の手紙でさえ送り手の気持ちが伝わらず、あまり書く意味がないような気がしている。何とも情けの感じられない時代になったものである。少々嘆かわしい気がしている。

2015年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2792.2015年1月4日(日) 戦争が嫌いになる当然の心理

 今年は戦後70年という節目の年を迎えることから、メディアでも戦後日本の70年企画が種々練られているようだ。今年の終戦記念日や、開戦記念日まで番組企画は目白押しだろう。今日もNHKがアーカイブスで「吉永小百合・戦後70年平和への祈り」として、終戦の昭和20年生まれの女優・吉永小百合さんが広島を始め、各地で行って来た原爆詩朗読の琴線に触れる話を伝えていた。

 折しも今朝の新聞訃報欄に、2人の戦争関係者の死亡記事が掲載されていた。ひとりは長崎の原爆で顔などに大やけどを負い、その後は語り部として原爆の悲惨さを訴えていた片岡ツヨさんと仰る方である。享年93歳である。もうひとりは宮城喜久子さんと仰る元ひめゆり学徒隊の方で、この方も亡くなるまで戦争の悲惨さを訴えておられた。享年86歳だった。お2人とも直接存じ上げない方だが、戦後辛かった自己体験から反戦を貫き通した方々である。

 昨日の朝日朝刊一面全紙に俳人・金子兜太氏とドナルド・キーンさんの対談記事が掲載されていたが、意外だったのは金子氏が昭和19年に海軍中尉としてトラック島へ渡り、戦後15カ月間捕虜生活を送ったということだった。反戦の土台もトラック島で餓死や爆撃で亡くなった工員兵士を想うと戦争が嫌いになった。年齢は異なるが、森喜朗元首相の父茂喜氏と同じ時期に同じ島で同じように米軍捕虜になっていた偶然にも驚く。

 今朝テレビでは、「群衆」という言葉を捉えて、平和運動へ向かう集団とその一方で暴徒化する集団について解説されていた。今危険な集団として世界中から恐れられているグループは「イスラム国」とされているが、世界は彼らを駆逐することができない状態である。地上で起きている戦争は陰湿な争いとなり、人命や資産を壊滅させようとしている。案外関心を持たれていないのは、世界的な文化遺産の破壊についてである。

 内戦が続くシリアでは、世界遺産の損壊が深刻化しているという。アサド政権側と反体制派双方が遺跡を軍事拠点に利用して戦闘の舞台になったため、世界遺産のみならず、観光地から観光客の足が遠のき、復興のメドは立っていない。

 ヨーロッパでは、移民排斥の動きさえ表れ始めた。移民が労働市場に入り込み、自国民が働き口を見つけるのに苦労している現実が問題を引き起こしていると思いこまれている。ドイツでは、年金、介護分野で移民らが少しずつ恩恵に浴するようになった反面、ドイツ人が当然受け取るべき保障が減殺されつつあることに反対が生まれて生きている。こうした問題がこじれると大きな暴動に発展し、民族対立が起き、支援のグループ次第では大きな争いに発展しかねない。基本的には、自由と経済力を享受することができれば、共存は可能であるが、生活習慣、文化の相違から生まれる軋轢が、対立を生む大きな原因である。

 終戦70年の今年1年は、特に注意して争いに向わないよう心しなければならないと思う。その意味では、最近保守的思考が露骨に顕れるようになった安倍首相は、よほど自身の言動に注意を払い、軽挙妄動を慎み一昨年末の靖国神社参拝のように突然の軽はずみな動きで、同盟国アメリカの失望を買ったり、近隣諸国に付け入る隙を与えないようくれぐれも気を付けてもらいたいものである。

2015年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2791.2015年1月3日(土) 予想以上の交通渋滞と番狂わせの箱根駅伝

 室内のエアコンを切って寝たために夜中に寒くて、つい目が覚めスエーターを着て朝までそのまま眠った。「ビューリゾート・マリンヒルズ」は建物全体それほど大きくなく、庭園も狭いが窓から眺める海の風景は格別素晴らしい。はるかに横に長く伸びた島影は神奈川県・三浦半島ではないかとホテルのマネージャーに聞いてみると、何と千葉県・房総半島と三浦半島が重なって視線の先に見えるのは房総半島南端だということが分かった。

 終戦直後に小学生時代を過ごした勝山町(現鋸南町)では夏になると毎日海で泳いでばかりいたが、遥か沖合に2つの半島が重なって見えた。手前の濃い半島が三浦半島で、背後の薄い半島が伊豆半島だと知っていた。あれから70年近くが経過して今日は反対側から2つの半島を眺めることになったが、懐かしく感慨無量の感がした。

 今日は朝から快晴に恵まれ、正月早々楽しいドライブになるものと心わくわくして10時過ぎにホテルを出発したが、昨日以上に道路が混んでいた。特に真鶴有料道路ではにっちもさっちも行かなくなり、車は動かなくなってしまった。漸く有料道路を出てすぐトイレに駆け込んだほどだった。他でも車が道路上で立ち止まる個所が多く、結局どこに立ち寄ることもなく平塚のファストフード店で昼食を取っただけで息子の横浜の住まいへほうほうの体で帰って来た。ちょうど6時だった。車中で孫たちと騒ぎながらも、息子ともどもロスタイムが多かったなぁとの話になり、今後は混雑が予想される連休に旅行する時は、車での外出は止めて電車にしようという結論になった。旅行自体は息子家族と和気藹藹として2日間を過ごして楽しかったが、随分時間的にはロスが多い旅行だったとの思いが拭えない。しかし、こんな旅行でも自由で気ままな家族旅行は好いものだなぁとしみじみ思っている。

 ずっと車内に閉じ込められていたわけだが、その間関東大学対抗箱根駅伝ラジオ実況放送を聞いていた。それが予想を覆し、過去に5位が最高位だった青山学院大が初優勝を遂げたのである。しかもその記録が素晴らしく、かつ優勝候補だった駒澤大を10分以上も引き離してぶっちぎりで劇的な優勝を遂げた。こんなドラマチックな駅伝があるだろうか。こんな経験を持てたのも交通渋滞で車に閉じ込められたからである。何が幸いするか分からない。いろんな意味で今日のドライブはこれからいつまでも忘れられないエポックとなるかも知れない。

2015年1月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2790.2015年1月2日(金) 年頭を温泉と海鮮料理で過ごす。

 昨年から横浜に住んでいる二男家族から、今日と明日の1泊2日で伊東のスパ・リゾートへ泊まろうと誘われ、ホテルまで彼が一方的に予約してしまった。「ビューリゾート・マリンヒルズ」と称する新しいタイプの収容客43名の小さなリゾートホテルである。

 二男の誘いに応じて二男の自宅へ車を置いて、やや大きい彼の車で彼ら4人家族と我々夫婦で出かけたが、道路がどこもかしこも予想以上に渋滞しているのは意外だった。カー・ナビが上手にリードしてくれ、東名道路から小田原厚木高速道路へ入り、二宮インターで一般道へ下りたのは良いが、そこでちょうど通過したばかりの箱根大学駅伝に渋滞の煽りを食ってしまった。盛り場と帰省客が混みあう道路だけに車が集中するのかと思っていたが、そうではなく普段から混む観光地にも車は押し寄せるようだ。そのせいで大分遅れたが、目的のホテルへ辿り着くことができた。途中飛び込みで伊豆海岸線の魚料理のレストランへ入ったが、ふんだんに魚介類を提供されてお値段はまずまずのサ-ビスぶりだった。

 まもなく4歳になる男の子と、1歳半の女の子だが、まだ憎まれ口を聞くわけでもなく、素直そのものだ。いつまでこの素地を伸ばして素直な子に育ってくれるだろうかと願う。

 驚いたのは、温暖と言われる伊東でかなり積雪が残っていたことである。急な上り坂では凍結していて運転で息子も大分気を遣ったと言っていた。一か所で車とオートバイが接触事故を起こして、車が渋滞していたが、明日の帰途もしっかりしないと二の舞を演じかねない。

 温泉に浸かって身体をリフレッシュし、旨い海鮮料理を腹いっぱい食べて今年の一年のスタートにしたい。

2015年1月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com