3093.2015年11月1日(日) 気になるビルマの国内政治情勢

 つい最近トルコ人とクルド系トルコ人の争いがここ東京にまで波及し、トルコ大使館前で双方の対立による殴り合いが連続的に起きている。ついに他国で喧嘩沙汰になって多数の警官が繰り出す始末である。その原因として、6月に行われたトルコ総選挙で与党がクルド系トルコ人の進出によって議席を奪われたことがその背景にある。これに続いて、今日1日に再びトルコで総選挙が行われている。その結果次第では、トルコ国内に新たな不安定要因が生まれる可能性がある。わが国にとってはえらいとばっちりではた迷惑であるとしか言いようがない。だが、民族間や宗教間の対立や争いは、地球上あちこちで起きていて、それが戦争へ発展する遠因となっている。部外者である我々は、ある面で止むを得ないと見過ごすしかないか。

 ところで、国際的なニュースからやや遠ざかっているが、いつも気になっているのが1週間後にトルコと同様国内総選挙を迎えるビルマである。今朝の日経紙に久しぶりに大きなスペーを取って最近のビルマの政治的情勢と宗教的な問題に関する記事が載っていた。それによると民主化の象徴として国民に圧倒的な支持があったアウン・サン・スー・チー女史の人気に最近陰りが見えて来たようである。

 民主化を叫び、60年代の軍事政権とティン・セイン現政権を批判して大衆を引っ張って来たが、イスラム教徒の多いビルマ西部のラカイン州で彼らへの対応を巡って、仏教徒から公然と非難されるようになったことが、アンチ・スー・チー女史への引き金となった。隣国バングラデッシュから流れ込む不法移民ロヒンギャ族が増えるに連れて仏教徒から益々反感の声が上がり、スー・チー女史への支持が下降線を辿りだした。完全とはとても呼べないビルマの政治形態であるが、それでもこれまでスー・チー女史を中心に民主化運動をまとめ上げ、国民民主連盟(NLD)を母体に民主化路線を築き上げたスー・チー女史率いる民主化路線の火は何としても消してもらいたくない。ついビルマを愛する気持ちからそう願ってしまう。

 実は、毎号NPO紙に書いているコラム欄にも、11月号には40年前のビルマとの連絡通信の苦労話を書いて送ったばかりである。ビルマの民主化とビルマの人々の平安と幸せを遠くから祈るばかりである。

2015年11月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3092.2015年10月31日(土) ハロウィーンは少々騒ぎ過ぎでは?

 今日はハロウィーンで予想通り渋谷のスクランブル交差点など人目に付きやすい場所へ、目立ちたがり屋の若者たちが思い思いの仮装姿で現れた。午後10時現在渋谷交差点の人ごみを画像から観ていると群衆が押し合いへしあいの危険な状態である。先月サウジ・アラビアで巡礼者が将棋倒しで1500人以上もの死者を出した大惨事があったが、渋谷にはこれからまだ人が集まるようだからこれから将棋倒しなどで同じような不幸なんか起きないことを祈りたい。

 ハロウィーンでは、昨年は着替えのために公衆トイレや、近くのデパート、駅などのトイレを長く占領して本来の顧客が利用出来ない状態や、騒音とゴミ投げ捨てなどに対して苦情が寄せられた。彼らの傍若無人ぶりは一体どうしたら良いのか。今年は昨年の苦情例から、都が着替え設備などを臨時に設営したり、ゴミ袋を提供したりしていたようだが、これはこれで費用がかかることでもあり、若者の遊びの代償として自治体が費用を負担することに些か納得し難い点もある。況してや都民でない若者のために都や区が都区民税で設備を提供することには少々拘りがある。

 さて、一昨日BSテレビ朝日で放映された終戦70周年記念ドキュメンタリーで、一部に2年前の放送内容も取り入れた2時間番組「戦いが聴こえた―ラジオが伝えた太平洋戦争」を今日ビデオで観た。今年は終戦70年の節目の年でもあり、各テレビ局でもそれに因んだ作品が多い。これも新しい視点から戦争を描写した見どころのある作品だった。

 出征した兵士たちが戦没の地へ向かう直前に録音したメッセージを家族が聴いている場面と、終戦直前の昭和天皇の玉音放送にまつわる天皇と軍幹部、関係者の関わりを描いたもので、中々見応えがあった。

 1945年7月26日に連合国側から提示されたポツダム宣言の受け入れ経緯と、穏やかに終戦へ導こうと努力する日米当事者の苦労がよく描かれていたと思う。次のようなことも初めて知った。ポツダム宣言には、敗戦国国民が希望を言える「大西洋憲章」がセットされていたことで、親日的なザカライア海軍大佐が日本の知人としきりに無線連絡をして、少しでも敗戦後の日本がダメージを負わないように、また早く国家再建が出来るよう努力していた。大佐は戦前高松宮ご夫妻の新婚旅行の折にアメリカでご夫妻をお世話するなど、日本人の性格を熟知していた人物である。大佐の子息が父親は日本が好きで、何とか敗戦による破滅から日本を救おうと努力していた様子を語っていた。だが、近衛師団内でクーデター騒ぎがあったり、軍の独走によりポツダム宣言受け入れが遅れて原爆の投下となり、終戦となった。

 これまで知らなかった内輪の話が多く紹介され、こんな事実もあったのかと今更ながら戦争の複雑さを思った。

2015年10月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3091.2015年10月30日(金) ハロウィーンって何だ?

 明日はハロウィーンだそうで、早くも派手な仮装姿の若者たちがわがもの顔で街中を闊歩している姿がテレビで映し出されている。どうして近年日本でこんな非日本的な催しが盛んになったのだか、不思議な気がする。今日の日経紙夕刊「明日への話題」に、作家・松井今朝子さんが「ハロウィンと節分」と題したエッセイを寄稿している。それによると始祖である古代ケルト人は一年の始まりを11月1日にしていたので、ハロウィーンは大晦日に当り、今のブームはバレンタインにあやかった菓子メーカーの戦略に乗せられたと穿った見方をしている。いろんな考えがあるものだ。

 ハロウィーンとは、本来カトリック系の収穫祭のようなものらしいが、仮装行列や自分らが敬う神がかった象徴的な人物がいるわけでもない。純粋に子どもたちのためのお祭りなのである。アイルランドから始まって、今ではアメリカ社会に広く根付いている。

 1976年文部省教員海外教育事情視察団にお供してジョン万次郎が成育したニュー・ベッドフォード市(マサチューッセッツ州)で教育施設、学校を訪れた時、偶々季節的にこのハロウィーンにぶつかり初めてこのハロウィーンという行事を知った。当初は同行した先生も誰ひとりとしてこんなお祭りがあることを知らなかった。ただ、学校に大きなカボチャや、派手な衣装が置いてあり、独特な雰囲気があったことは事実で、アメリカの先生から丁寧な説明を受け、ハロウィーンの何たるかを教えてもらった。そのうえアメリカの先生方からいくつかの市民家庭を紹介されて、「Trick or Treat?」(いたずらか、ご馳走か?)と唱えながらそれらの家庭を子どもたちと訪れて、住人からお菓子をいただいた思い出がある。

 子どもたちがこういう「Trick or Treat?」などと家庭を訪問するのは、可愛くて微笑ましいが、日本の場合「Trick or Treat?」などと言って若者が見ず知らずの家庭を不躾に訪れるわけには行くまい。その点でやはり日本の習慣にはちょっと馴染みにくいような気がする。松井さんがいみじくも言い放ったように、菓子メーカーの宣伝戦略というのが当らずとも遠からずだろう。

 それでも民間シンクタンクの調査によると、このハロウィーン効果は1220億円もあるというから、馬鹿にならない。

 しかし、こういう日本人にはあまり馴染まないお祭りがいつの間にか流行する反面、地方の過疎化現象により日本古来の伝統行事のお祭りは神輿の担ぎ手がいなくなり、祭り自体が消滅する危機に瀕しているらしい。

 ともかく明日はハロウィーンだ。渋谷界隈で荒れ狂う若者が羽目を外すようなことがなければ、良いがと思う。

 さて、箱根地区の噴火警戒で箱根ロープウェイが全線運休になってから、ほぼ半年になる今日、一部区間で運転を再開した。やれやれとほっとしている。ただ、それは桃源台から姥子までの部分的な開通であり、そこから大涌谷の上を通過する早雲山までの見どころ区間がまだ開通されないので、興味は半分にもならない。だが、今のまま噴火現象が徐々に収まってくれれば、いずれ見どころの大涌谷観光を楽しめることになる。日本各地で休火山が動き出しているので、楽観出来ないが、少しでも良い方向に道が開けることを祈るばかりである。

2015年10月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3090.2015年10月29日(木) 日本男子体操チーム、世界選手権で金

 今日おめでたいニュースの一番は、イギリスのグラスゴーで開催されている体操の世界選手権で、日本男子団体チームが金メダルを獲得したことである。寡聞にして知らなかったが世界選手権で男子団体が金メダルを取るのは、オリンピック・アテネ大会の金は別にして、1978年ストラスブール大会以来実に37年ぶりの快挙だそうである。こういうスポーツ選手の活躍による話題は、マイナス・イメージがなく本当にすっきりする。

 それに引き換えて国内で政治が絡むとまったく気持ちがすっきりしない事案ばかりが目立つ。

 昨日の本ブログにも書いたが、沖縄辺野古沿岸における沖縄県の埋め立て工事中止の命令を取り消しをした国は、早くも今日埋め立ての本体工事を再開した。これに対して翁長雄志・沖縄県知事は「強権極まれる」と烈火の如く怒っている。それはそうだろう。事はすべて政府の思惑通り素早くスケジュールに則って進められているのである。これでは政府と沖縄防衛局の出来レースではないかと勘繰られても抗弁出来まい。

 沖縄県は国の決定と工事再開を不服として、国の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出るべく準備を進めている。在日米軍基地の3/4が沖縄県内にある現状から考えると、基地の県内移転だけで済む問題ではない。基地問題の根本的な解決のためには、政府は沖縄県民の苦悩を配慮して、基地の一部を本土へ移転することも検討すべきであり、問題解決のために真剣に考えるべきではないかと思う。

 政府は法律に則ってと言いながら一方的に、かつ強引に「基地」という重荷を沖縄だけに押し付けるのは、我々都民としても心苦しいとの気持ちになる。これを政府は汲み取って時間をかけ、話し合いを続けて合意案を生みだす努力と沖縄県民へのおもいやりを見せる時期に来ていると思う。

2015年10月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3089.2015年10月28日(水) 米中対立と国・沖縄の対立

 昨日中国が造成した南沙諸島の人工島海域内を航行した米海軍イージス駆逐艦を一定の距離を保ちながら中国海軍のミサイル駆逐艦と巡視船が追尾し警告した。アメリカ国防総省はこの行動によって航行の自由をPRする目論見である。数か月はこのまま航行を続けるようだ。中国外務省は強烈な不満を表明しつつも敢えてアメリカと事を構えることはなさそうだ。

 その中国は先日イギリスとの蜜月関係を国際社会にアピールしたばかりであるが、同時に近年の中国経済の成長と実力が評価され、中国通貨の「元」が国際通貨としてIMFから承認される福音もあった。これで元はドル、ユーロ、ポンド、円とともに天下晴れて国際通貨としてその実力を認められたことになる。とにかく今世界では中国が良くも悪くも大きな話題を提供している。

 中国国内外での騒ぎと同じように、わが国では沖縄の辺野古埋め立て工事に関する国と県との争いが大ごとになっている。

 先に翁長沖縄県知事が、沖縄防衛局の埋め立て工事承認取り消し命令を出したことに対して、国土交通大臣がその命令処分の効力を止めた。防衛省の意向に対して同じ役所の国交省が同意することは予想されていたことであるが、あまりにも短期間に効力停止を命じられたことに沖縄県は強く反発し非難している。これにより、今後国が代執行手続きに入り堂々と埋め立て工事を再開することを決めた。

 一番気がかりなことは、沖縄が戦争で一番悲惨な目に会い、戦後もアメリカ軍政下に統治され、基地問題で散々悩まされていたのに、今また国から厳しい対応をされようとしていることである。

 政府と沖縄県の対立は双方にとって不幸である。どうして政府は苦難の道を歩んできた沖縄県民の気持ちをもっと汲み取れないのだろうか。あまりにも県民との話し合いが足りないように思う。

 さて、日曜日に訪れた鎌倉・円覚寺の「拝観志納金」受取証裏面に「禅のこころ」としてこんなことが書かれていた。

 「世界は広い。小さなことに何もくよくよすることはないのです。何もひっかからずに、サラサラとすることがさとりなのです。朝起きたら、気持ちよく『おはようございます』 ごはんができたら、手を合せ『いただきます』 お茶をいれて頂いたら、心から『ありがとう』 天気には、洗濯物を干せばいい。雨が降ったら、本でも読もう。さとりとは、ひっかからずに、さらさらと」。

 別に取り立てて難しいことのようには思えないが、でも果たしてこんな風に虚心坦懐になれるものだろうか。

2015年10月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3088.2015年10月27日(火) アメリカ艦船、南シナ海の中国・人工島へ

 今日昼間のニュースにはびっくりした。かねがね心配していた南シナ海に中国が造成中の人工島を認めないとしていたアメリカが、島の12海里内にイージス駆逐艦を進入させ、航行の自由を行動で示す作戦を実行した。

 前段の話として9月に行われた米中首脳会談で、オバマ大統領が習近平・中国国家主席に対して公海上に自国領を設けるような人工島は容認出来ないし、周辺諸国に不安の種を播き東アジアの安定に不利益であると説得し、人工島造成の翻意を促した。だが、習主席は、南シナ海の諸島は古くから中国の領土であるとのこれまでの主張を繰り返し、自らの考えを取り下げる気持ちはなく、従来の考えを繰り返したのみだった。これにオバマ大統領はいたく落胆し、以後2人の気持ちは離れるばかりだった。

 この中国の考えに愛想が尽きたオバマ大統領は、それらの島が公海上にあり中国の違法な領土拡張は許すことが出来ないとの考えから、軍幹部の意見を取り入れ、ついに行動に踏み切ったと理解することが出来る。

 もとより中国の人工島建設は、国際法上も海洋法上も筋が通らない。12海里問題はもちろんのこと、世界地図を俯瞰しても地理上からどう見てもこれらの島々が中国大陸と一衣帯水の領土とは思えない。これを自国領として一方的に主張することは、他人の所有物に手を出すことに問題がないと考えることとまったく変わらない。こんな理不尽な行為を中国が主張するとは、中国がドロボー国家であることを天下に晒しているのと同じだと考えざるを得ない。

 しかし、誇り高い中国としては、自国領土と考えている人工島内に米軍艦船が入域してくることは、国際世論は厳しかろうとともかくメンツをつぶされたような気になるだろう。各メディアが「中国の反発、必至」と報じるのも分かる。大きな戦争にまで発展することは当面ないと思うが、しばらく双方の駆け引きが行われ、島周辺で局地戦が始まることが心配である。そうなるとわが国にとっても他人事ではいられない心配もある。9月に法案成立した安全保障関連法案により、米軍の要請を受けて自衛隊が南シナ海に派遣される可能性が有りうると考えなければいけない。

 これでは米中対立から当分目が離せない。

2015年10月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3087.2015年10月26日(月) 高校同期生会で語り合う。

 湘南高校同期生会が藤沢市内で開かれた。今年の出席者は80名で、全同期生合せて400名だったので、5名のうち1名が出席した勘定になり出席率はちょうど20%に当る。まだ、現役で活動を続けている同級生もいるが、大体悠々自適の仲間が多いようだ。

 我々は昭和32年に卒業したので、彼らと知り合ってもう60年になる。ほとんど顔見知りだが、しばらく会わない間にご面相が大きく変化した仲間もいるので、そんな彼らとは外で顔を合せてもまず分からないのではないかと思う。

 その中で今日意外な事実を知った。現在安倍内閣官房参与の浜田宏一・イェール大学名誉教授が、今日も出席された同級生浜田(現姓富安)恵子さんの実兄であることを初めて知った。浜田教授は高校の3年先輩で経済学者として日本人ノーベル経済学賞に最も近いと言われ、秀才の誉れ高いが、妹さんも優秀で同期女性の中でただ1人東大へ進学された。

 親しかった加藤靖典、山田勝久、轟貞雄君らが顔を見せなかったのが、ちょっと気になる。山田君は体調が勝れないと聞いているので、心配である。ほぼ1年ぶりに大塚武夫さんと話をしたが、よく私のブログを読んでくれる。ブログの形態をもう少しナウい画面に変えた方が良いとのご託宣をいただいた。確かに指摘された通りで、広く読んでもらうためにはもう少し垢抜けたデザインで、より機能的に、現代的な画面に進化させた方が良いと言ってくれたが、その点は承知していてお互いが知っているITコンサルタントとはそういう方向の話になっている。遠からずグレードアップしたソフトを使って、洒落た、それでいて見易くより現代的なデザインに変更する計画である。

 大塚さんからは、SNSの使い方についても貴重なアイディアをもらった。つまり現状は私が思い切ってFacebookとTwitterを使いきっていないとの鋭い指摘をもらった。外部の意見を採りいれることをあまりやっていないことについても再検討し清濁併せ呑むようトライしてみてはどうかとのアドバイスである。

 友人らしく全般的に活動をよく見てくれているなと有り難く思っている。

 さて、今日中村時広・愛媛県知事が四国電力伊方原発の再稼働に同意した。これは鹿児島県薩摩川内市の2つの原発再稼働に次ぐものである。いよいよ安倍政権のエネルギー政策は原発再稼働へ向けて着実に歩み出す。

 この画期的と言ってもいい日に当り、朝日朝刊の一面いっぱいに反原発の意見広告が掲載された。「3・11のあと日本は、原発ゼロでやってきた。これからも。」「原発は、安全で、一番安く、クリーン。これ、全部うそだ」とアピールしている。元首相の小泉純一郎・発起人と同じく</B>元首相の細川護熙・代表理事が強く訴える原発再稼働反対のキャンペーンである。これを推進する組織は一般社団法人自然エネルギー推進会議JANFRE(Japan assembly for Nuclear Free Renewable Energy)と呼ばれている。

 2人の元首相は売名とか、私利私欲、単なるパフォーマンスで活動しているわけではない。心底から原発に反対し、本来なら首相の座を離れて後輩へのアドバイザーとか悠々自適の生活を送っている筈であるが、敢えて火中の栗を拾おうというのは、相当な覚悟であると思う。これから小泉氏らの活動はどういう道筋を辿って行くのだろうか、注視したいと思う。

2015年10月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3086.2015年10月25日(日) 鎌倉散策、円覚寺と極楽寺を訪ねる。

 東横線・自由が丘駅プラットフォームで山崎洋さんと待ち合わせて鎌倉散策と洒落込んだ。まず横須賀線北鎌倉駅で降り、近くの円覚寺を訪れることにした。円覚寺はこれまで2~3度参拝したことがあるが、今日は本当に久しぶりにのんびりしたものだった。日曜日で天候に恵まれたお陰もあり、多くの人が参拝する姿が見られた。杉などの大木に囲まれた境内はごく静かで正面山門から入り仏殿でお参りして佛日庵で抹茶をいただいた。大方丈に上がり廊下から妙香池を静かに眺めることも出来た。初めての経験で心の底から落ち着くことが出来た。「洪鐘」と呼ばれる大きな鐘楼が100段近い階段を昇った高台にあった。これは国宝だという。驚いたことにここで珍しく蛇の抜け殻を見つけたので、縁起が良いと思い懐に納めておいた。この話を山崎さんに囁くと先日セルビア大使館で絵画の個展を開いたセルビア人画家ミラン・トォーツォヴィッチさんが、こういう変わったものに興味を示すだろうと山崎さんが言った。そこで彼に委ねて蛇の皮をミランさんに差し上げることにした。

 円覚寺を辞して近くの蕎麦店で軽く日本蕎麦でも食べようと思ったところが、以前あった蕎麦店がない。幸いその辺りに洒落た「りせっとかふぇ」というカフェがあり、蕎麦類も提供すると書かれていたので入ってみた。五色米という米からうどんを作っているというので、そのうどんをいただいたが、これが中々旨い。

 その後北鎌倉から鎌倉へ出て、江ノ電に乗り極楽寺を訪ねた。北条時宗の子息、貞時が建立したものだという。時期的にはアジサイの咲く頃が良いそうだ。鎌倉のお寺はほとんどが閑静な場所にあって落ち着く。

 極楽寺から再び江ノ電で七里ガ浜に沿い鎌倉散歩を終了。その後江の島へ出て小田急、東急田園都市線を乗り継いで駒澤大学駅へ。そこから駒澤公園で開催中の「2015年ラーメン祭り」会場へ行き、ラーメンの味見をして寒くなってきた公園バス停前で別れた。

 来月2日にセルビアへ帰るという山崎さんにとって慌ただしい休息となってしまったが、満足していただけただろうか。束の間の行楽シーズンの一日を、円覚寺から極楽寺、そして夜のラーメン祭りと私の自己流のペースで駈け廻ってしまった。山崎さんの気持ちは分からないが、私にとっては忙しい中にも効率的で見たいものを見ることが出来て楽しいものとなった。

 丁重にも山崎さんから佳代子夫人が詩を書き、3男の光さんがイラストを描いた近著「戦争と子ども」(西田書店刊)と、山崎夫妻も一部原稿を書いた「セルビアを知るための60章」(明石書店刊)をいただいた。ゆっくり目を通したい。

2015年10月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3085.2015年10月24日(土) 下重暁子さんの特異な家族観

 50万部を販売して今ベストセラー書となっている「家族という病」を執筆出版された下重暁子さんの家族観について、昨夕エンタメ番組「爆報THEフライデー元NHKアナ下重暁子壮絶過去・・・一家崩壊」の中でかなりの時間を割いて紹介していた。私はニュース番組を観たかったので、これを録画しておき今日ゆっくり観てみた。

 確かにご両親、兄上と下重さんの4人家族間に壮絶な争いがあったようだ。この家庭内の精神的なあつれきがベースにあってこの本を書かれた。この本を読んでみて下重さんは家庭内の普通なら外の人にあまり知られたくない家庭内の不和をよくもこれだけ書くなぁというのが第一印象だった。世間一般に受け止められている普通の家族観とは大分違うことを知らされる。下重さんは相当意思も自己主張も強い方だと感じた。

 彼女は、私より2歳年長で現在日本ペンクラブ副会長と同時に、日本旅行作家協会会長も務めておられ、その傍ら最近まで旧日本自転車振興会会長も務め、家庭の主婦としてもと書くと下重さんには怒られそうだが、とにかく八面六臂の大活躍をされている。私自身ペンと旅行作家協会の会員でもあり、お会いすれば暫し立ち話をする。以前彼女はラオスとシリアがお気に入りのようで、是非一度は訪れるべきだと強く勧められたことがある。ラオスはともかく、シリアはそのつもりでいたが、今では内戦状態で危険な国となってしまった。

 昨年拙著「南太平洋の剛腕投手」上梓に際し、推薦文を近藤誠一氏と下重さんにお願いしたところ、彼女からはちょうど仕事が立て込んでいて時間がかかるというので、近藤氏に依頼したものだ。

 昔のNHKニュース美人アナ時代の話ぶりから察して、著書を読むまでは彼女がこれほど個性の強い女性であるとは想像も出来なかった。とにかく一読してみて驚いた。感想としてこれでは家族間、親戚との関係、友人関係でも少々支障を来すのではないかと余計な心配をしたくらい個性的な強い性格が滲み出ている。普段お話していて、特別そのような印象は持たなかったが、初めて広告を新聞紙上に見た時「家族という病」というその書名に驚いたものである。果たして彼女の言うように家族が病に当るものだろうか。普通は誰でも家族こそが苦しい時に心が休まる避難場所だと考えていると思う。それ故彼女の著書に書かれていることは、これまでの日本文化や、伝統社会とは異質で、まったく逆のこともある。テレビによるとその点で下重さんの考え方が一部には物議を醸しているともいう。

 事実ご主人とは結婚し同居はするが、旧姓を通し主人とは呼ばず「つれあい」と呼ぶ。更に子どもは作らないと約束し、生活費は夫婦別会計で、住まいの一時金を彼女が一括払いし、残金をご主人のローン払いだというからちょっと普通ではないと思ってしまう。こんな実態をテレビでも自分自身を紹介しながら、解説していた。

 この次に下重さんと会ったら、立ち入った内容までは話すことはしないが、著書を読んだこととテレビを観たことぐらいは話してみようかと思っている。

 それにしても下重さんとはこんなにも強い女性だったのか。彼女のイメージががらりと変わった。

2015年10月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3084.2015年10月23日(金) 「明治節」復活よりこのまま「文化の日」を

 あと10日余りで誕生日の11月3日「文化の日」がやって来る。いよいよ喜寿を迎えることになり、わが冒険的人生も総仕上げの時に入ると言えるかも知れない。「文化の日」は季節的にも恵まれた良い時節で、日本各地でいろいろ文化的な催しが開催される。中でも最大の名誉あるイベントは、皇居で天皇から授与される文化勲章の授賞式であろう。昨年、今年はノーベル賞の日本人複数受賞者に圧倒されてやや影が薄くなってはいるが、やはり文化的な賞としては、日本で最高位に位置される栄誉である。

 さて、こんな新聞記事が目を惹いた。昨日の朝日夕刊トップに掲載された「『明治の日』復活の動き」―「明治天皇の誕生日11月3日『文化の日から変更を』」という記事である。「文化の日」を止めていずれ「明治節」復活を企んでいる人たちがいるようだ。何を今更と思い内容をよく読んでみると、やはり右寄りの政治家、学者、評論家ら、中でも竹島へ上陸しようとして韓国官憲から止められた勇ましいというか、無分別なパフォーマンス歴のある自民党政調会長の稲田朋美氏、稀代の右翼論客・櫻井よしこ氏ら、自分たちが日本を糺すと考えている不遜な集団の戦前回帰志向である。

 なぜ今、明治の日にする必要があるのかとの問いに対して、大原康男・明治学院大学名誉教授は、明治時代は日本史上で世界史的にも大変化をもたらした特筆すべき時代だったと明治の重要性を述べている。だが、直ぐ本音が顔をのぞかせる。「中心は明治天皇であり、今の日本が明治の遺産であることを教育現場で教えれば~」と、敢えて「文化の日」を「明治の日」に変え、そして行く末は「明治節」復活へ辿りつこうとしている。

 現時点で「文化の日」ではなぜいけないのかという点で明確な説明がない。私自身個人的には、「文化の日」が自分の誕生日であることを大変幸運で誇らしいことだと思っている。誰でもが知っている祝日「文化の日」を無くしたくないと思っている。「文化の日」は極めて居心地の好い祝日である。年号明治と縁深い明治乳業㈱に長年勤めていた亡父から、私が11月3日に誕生して明治節から一文字をいただいて「節夫」と命名したと聞かされていた。

 何よりも「明治」というチョコレートやミルクならまだしも、どうも明治には西南戦争、日清・日露戦争などがイメージとして思い浮かぶ。それより何といっても「文化」の香りが漂ってくる方がずっと好い。それを右翼か保守か知らないが、自分たちだけの都合で戦後70年に亘って根付き心地よい祝日を勝手にネームチェンジなぞしてもらいたくないものである。

2015年10月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com