6511.2025年3月11日(火) 日本郵便の顧客無視の値上げと手抜き

 14年前の今日、あの東日本大震災に襲われた。今日の朝刊一面に政府広報として復興庁より、「東日本大震災で犠牲になられた方々への追悼をお願いします」と告知されたので、正に14:46に14年前と同じ机を前に起立して追悼した。関連死を合わせて死者は22,228人、今なお行方が知れない人が2,520人もいるという。この大震災は、津波による犠牲者が多いこともさることながら、世界に衝撃を与えたのは福島原発の放射能漏れである。原発の管理体制が以前にも増して厳しくなるのは致し方あるまい。東電は政府の管理下に置かれ、手を抜く暇もない。それでも時間が経過するにつれ、厳しい管理体制が少しずつ緩んでくるのは、仕方のないことなのだろうか。原発が設置された地元でも、原発の危険は承知し恐れながらも濡れ手に泡の補助金をもらうために表面上は、原発設置にオーケーサインを出す。その悩みが理解出来ない都会にいる政治家は、積極的に原発にゴーサインを出す。いずれ、原発を廃止するか、継続するのか、決めなければならない時が来る。

 さて、日本郵便に順法精神が欠けていることが問題になっている。日本郵便は一応民間企業ということになっているが、以前は郵政省の管轄下にあった公益事業だった。それが、2005年小泉内閣の下で郵政民営化に舵を切り、官営から民営になった。事業は競争に晒されサービスも良くなると期待された。こうなると当然顧客へのサービスが向上し、事業も競争に晒され値も安く提供されると誰しも思ったものである。しかし、蓋を開けてみればそうは問屋が卸さなかった。

 あれから20年が経った現在、当の郵政事業はどうなっただろうか。新聞に叩かれているように郵便物などの配送車の運転手に対する法廷の点呼が適切に行われていなかったことが分かった。しかも郵政事業本体のサービスが必ずしも顧客の期待に応えるものではない。最近の郵便物の価格の値上げはすさまじいばかりである。昨年10月から郵便物の値段が一斉に値上げされた。ハガキ代が1枚63円だったものが、85円に値上げされ、定形郵便物が1通84円から110円に値上げされた。ざっと3割方の値上げである。郵便物は日本郵政以外では取り扱っておらず、値上げに反対でも他の手段を使うわけにはいかない。

 そして最近気が付いたことであるが、郵便局の営業時間中に1時間の昼休み時間を導入したことである。日本郵政も堂々とPRするのが、憚られたのか、この休憩時間の導入を全国的にPRすることをしなかった。全国の各郵便局が独自に決めた時間帯を導入したためにこんな不便な事態を起こしている。同じ東京都目黒区内の郵便局でも11:30~12:30と、13:00~14:00に営業を停止しているのが実態である。他の時間帯に休んでいる局もあるかも知れない。顧客は戸惑うばかりである。とにかく入口が閉ざされ、顧客は1時間もの間どうやって過ごすのか。これが日本郵政の仕事場なのである。郵政民営化によりサービスは向上し、競争原理の導入により値上げも簡単にはしないと公言していたが、今になって真っ赤なウソだったことが分かった。銀行のように職員の交代制で昼休みをやりくり出来ないのか。これが世間知らずの政治家の考えたことであり、やることである。

2025年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6510.2025年3月10日(月) 大船渡市の山火事鎮火とカナダ首相交代

 岩手県大船渡市で燃焼し続けていた山火事が13日目にして漸く鎮火を宣言され、避難していた人々は自宅へ帰れるようになった。これまで避難指示は広範囲に亘り、約2千世帯、4千6百人に出ていた。避難した人の間では、自宅を全焼した人と焼失を免れた人たちがいて、お互いに気を遣い一諸にいるのが辛かったようだ。

 そして明日は東日本大震災から14年目となる。運が悪いと言ってはそれまでだが、大船渡市民にとっては14年前に引き続いて自然災害に遭遇し、そのショックはとりわけ大きかったと思う。しかし、今回は偶々大船渡市が山火事に襲われたわけであるが、日本はいつ、どこでも自然災害に襲われる可能性があり、常に災害に備えていなければならない。岩手県が東京から遠隔の地にあるので、感覚的に災害の危険性に触れることはないが、東京都内が自然災害に襲われたら大船渡市のような死者1名なんてことはとても考えられない。我が家でも人災に配慮してセキュリティ会社と契約を結び、対ドロボー対策は一応出来る範囲で手を打った。だが、自然災害には、いざとなったら自宅から離れるぐらいしか知識がなく、これからは年齢も重ねることも考え合わせて、しっかり対策を立てないといけないとは思っている。

 さて、アメリカではあまり好い意味ではないが、トランプ大統領の存在感が抜きん出ている。その一方でヨーロッパの首脳などの存在感はやや影が薄い。その中でカナダの首相が昨日交代した。これまで9年間に亘って首相を務めたトルドー氏に代わって、カーニー元カナダ中央銀行総裁がトルドー首相の後任に就いた。トランプ大統領から散々カナダはアメリカの51番目の州で、トルドー氏はカナダ州知事だと皮肉たっぷりの嫌みを言われていたが、どうもそれがトランプ大統領のお別れの挨拶のようになってしまった。トランプ氏がカナダに対して輸入品に関税を課すと公言し、カナダのアメリカに対する反発・反感は激しいものがあり、カナダも対米報復関税を課すと述べている。トルドー氏としては、あまり後味の良くない首相交代劇だったのではないだろうか。

 あまりにも傲慢で他へ個人的な我が儘を押し付けるトランプ大統領には、世界中で迷惑を被り、好い加減にして欲しいと思っている多くの首脳がいると思う。

 大統領就任1か月余でこれほど存在感を強めた大統領は、ほとんどいないのではないだろうか。1か月の間に自分の想いのままに発令した大統領令は70回である。危険なのは、司法軽視で民主主義の根幹でもある三権分立を司法軽視で冒し、行政が司法を押さえつけることである。例えば、大統領の政策の一部については、裁判所が一時差し止めを命じている。憲法が認めているアメリカ生まれの子どもにアメリカ国籍を与える出生地主義の見直しなどに対して裁判所が待ったをかけた。ところが、大統領の意を受けたバンス副大統領が、X上で裁判官が行政の正当な権力を制御するのは許されないと見当違いの非難をしている。

 国際的にも問題を引き起こしている。メキシコ湾という名を、一方的にアメリカ湾と変更したり、グリーンランドを購入すると言ったり、パナマ運河の管理権をパナマ政府から奪還するとか、ガザ地区の住民を他国へ疎開させ、ガザをアメリカが所有する、アラスカ州の先住民族の名前を冠したデナリ山から以前の名マッキンリー山に戻す、紙製ストローをプラスチック製ストローに戻す、とか数々あるが、あまり合理的でなく、自分の好みだけを主張している。第1次政権時代には、議会内の共和党内でもかなり反トランプ派が多くいたが、今ではかなり減り、トランプ氏に歯止めをかける議員がほとんど見当たらなくなったことが、トランプ氏を益々我が儘にし増長させている。

 普通ならこれほど反社会的な政策や、行動をすれば一般人が反対するものだが、今のアメリカ社会にはそういう良識的な反トランプ・アクションは見られない。この辺りがアメリカの限界を示しているのではないだろうか。

2025年3月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6509.2025年3月9日(日) 東京大空襲記念日を前に米軍機襲来を想う。

 米軍機による東京大空襲から明日で80年になる。80年も経過すると最早体験者を除いては、臨場感としてその恐怖を肌に感じている人は大分少ないと思う。長引いた戦争にアメリカ軍も、早くケリをつけたいとおもったのであろう無差別攻撃を行うようになった。視界の良い昼間に軍事基地や軍需工場などを狙う爆撃から一歩進め、夜間にも民間人が住む市街地を無差別に標的とするようになった。人口密集の木造住宅地域の下町へアメリカ軍は1,700㌧の焼夷弾を投下した。被災者は100万人、焼失家屋は約27万戸、死者は約10万人と推定されている。

 今日の朝日朝刊「天声人語」記者当時の情景を想像しつついくつかの実話を取り上げている。「今でも覚えているのは『逃げている時に機上の米兵と目が合った』という話だ。~浅草の男性は東京大空襲の日、屋根すれすれに跳ぶB29の『アメリカ兵の顔見えた』という。『現代民話考 銃後』には、似たような体験が記録されているという。『焼夷弾で全身に大やけどを負い、家族7人を失った』、また機銃掃射から必死に逃げ回ったという女性が見た光景も記されている。電柱の陰で足を止めた時、低空飛行する戦闘機に『若い米兵の笑い顔と投げキッスが見えました』」そうである。

 実は、同じように戦闘機編隊に狙われたような体験は終戦直前に私にもあった。東京大空襲の後に、房州の勝山町(現鋸南町)に引っ越して翌4月に勝山国民学校初等科1年生として通学したが、入学早々にお母さん先生に連れられて同級生たちと校外を散歩していた時、突然米空軍戦闘機編隊が低空飛行しながら我々の方へ向かって接近してきた。先生は大きな声で「皆さん!伏せなさい!」と、興奮しながら大きなジェスチャーで両手を上下に振って、地面に伏せるように叫んだ。生徒たちはそのまま腹ばいになって戦闘機編隊の通過をやり過ごした。その時、先頭機の隊長の横顔が見えたような気がした。突然隊長機が機首をもたげて上空へ向け角度を上げ、他の戦闘機もそれに続いて高く遠くへ飛び去って行った。恐らく隊長にも子どもがいて、我々の逃げ惑う姿を見て自分の子どもを想い出したに違いない。幸い我々は銃撃されることはなかった。生徒たちは皆怖いと思ったに違いないが、それ以上に引率していた先生は、それこそ腰を抜かさんばかりに驚き、そしてホッとしたことだろう。

 あの戦争中は、薄気味悪い思い出が他にもある。勝山町の自宅の2階窓から東京方面や鋸山方面を眺めていると、夜空が真っ赤に染まったり、鋸山の探照灯が米軍機を探してぐるぐる回っているのが毎夜見られ、時折その後に警戒警報のサイレンが鳴るということがよくあった。

 後年になって戦前派私は、厚生省主管の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に関わるようになった。また、航空隊の戦友会慰霊団に度々お共するようになってから、戦後の戦争の地へ飛び込んでご遺族や戦友の方々から話を聞いて、怖い体験をした自分自身の生々しい記憶としてあの恐ろしかった臨場感を想い出すことがしばしばある。本当に戦争の現場は恐ろしいものだ。戦後派ばかりの国会議員たちには、戦争の怖さは分からないだろう。

2025年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6508.2025年3月8日(土) 雨模様の中を久し振りのお墓参り

 しばらくお墓参りをしていなかったが、今日長男と次男家族とともに我が近藤家の中野の宝仙寺と、妻の実家のお墓がある多摩墓地で予定通りご先祖へのお参りを済ませた。長男が今月いっぱいでまた大阪勤務になるということなので、2人の息子に揃ってお墓参りが出来る機会はあまりないと思い、今日都合がつくならお墓参りをしようと誘って揃って出かけたものである。コロナ渦のせいで、コロナが終わった直後にお参りして以来である。いつも2つの墓地を要領よく訪れることが出来るのは、2つの墓地がそれほど離れておらず、車だとそれほど無駄がないせいである。今日は雨が降るとの天気予報だったので、気がかりではあったが、多摩墓地を訪れ、その後宝仙寺を訪れたころに雪交じりの雨が降って来た。早々に引き上げ4時過ぎには帰宅することが出来た。夕方から雪が降るとの予報があったが、8時過ぎには雪が降って来た。明日は晴れて暖かくなるようだ。

 さて、1月末にフジテレビで起きた1タレントによる破廉恥な女性スキャンダルが、大々的に各メディアで取り上げられ、フジTVは多くの記者を前に共同記者会見を行った。責任を取った同社は、会長、社長らが辞任し交代することになった。スポンサーの番組提供により収入を得ているテレビ会社としては、非常に厳しいところだったが、実際にスポンサーがフジの番組を辞退するようになり、経営者が公表したところでは、予定していた収入の9割方を失ったという。同社は本業以外にも不動産業でも利益を上げているが、このままの状態が続けばいずれ経営は厳しくなり、会社の存亡が問われることになるだろう。

 毎週新聞のテレビ欄に前週の好視聴率を得た番組ベスト20が紹介されているが、偶にフジの番組が20位に顔を出す程度で、このところほとんど視聴率は他局に奪われている有様である。このままの状態が続けば、フジTVはスポンサー離れとともに、番組の視聴率も低下して会社は瀬戸際に追い込まれる。

 会社のトップは交代したが、影の経営者と言われている日枝久フジ・サンケイ・グループ・リーダーが、取締役相談役へ退いたとは言え、依然として要職に居座り、社内に隠然たる力を誇示している。今朝の朝日新聞に女性記者が、この件についてフジの現状とその原因を分析している。最たる要因は、テレビ業界で年間視聴率3冠を獲得してからおかしくなったようである。社内に物言う社員は切られ、辞めて行き社内に物言わぬムードが蔓延り、上司の顔色を窺いながら忖度が普通となったようである。入社は政治家からの紹介をはじめ、新入社員も多い時は、政財官界などの縁故紹介が半数を占めるという。こういう社内に実力主義、前向き、積極性などが影を潜め、社内の空気も沈滞していたという。

 残念ながら恐らくフジの今季の決算は赤字であろう。それがいつまで続くのか。そして日枝氏がいつまで経営者として要職に居座っているのか。日枝氏がフジを去らないうちは、フジの社内に活気が戻らず、社業の回復は難しいのではないだろうか。

2025年3月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6507.2025年3月7日(金) 新しいシニア向雑誌「イコール」発刊に想う。

 このほどNPO「知的生産の技術研究会(略称:知研)」の会員仲間たちが、新しい雑誌を発行したということだったので、取り敢えず30冊ほど注文して送ってもらった。元々この研究会の名称は、民俗学者でベストセラー「知的生産の技術」を書かれた故梅棹忠夫・京都大学名誉教授から、会の立ち上げを承認してもらい、4年前に亡くなられた八木哲郎元会長が終始献身的に会を主導、運営に携わって来られた。私も八木会長にお声をかけてもらい会員となって60年近くになる。その間機関誌には毎号と言っても好いくらい拙稿を書いてきた。東洋経済新報社から発行された「知の現場」には、私も共著者として名を連ねたこともある。今度創刊された雑誌名は「イコール」と言い、副題として「アクティブ・シニア革命」と名付けられた。一応季刊誌として発行されたようだ。現在は広告ひとつ掲載していないので、経営的に苦しいと思い、どうやって発行し続けるのかが大きな課題だと思う。かつてのように会員として活動していたころなら、積極的に起ち上げから参加するところだが、健康上や、会合の場所などの問題から創刊号には関われず、拙稿「海外の旅で臨場感を悟れ!」を寄稿するだけで済ませてもらった。

 手に取ってみると雑誌のイメージや中身のデザインなどが新鮮な感じである。編集責任者は知研理事長の久恒啓一・多摩大学名誉教授で昔からよく存じ上げている。久恒理事長は「図解」の開発者で、図解に関する多くの著書を出しておられる。この創刊号にもかなり「図解」が見られる。急に発行した雑誌の注文分を久恒氏がわざわざ4日に自由が丘まで届けてくれるということで、今後の方針などについてじっくり話を伺うつもりだった。ところが、体調が大分悪くなり、急遽予定をキャンセルしてもらったので、残念ながらその機会を失してしまった。

 副題に銘打たれたように、人生百年時代を迎えて高齢者にもやる気と学ぶ機会を作り、充実した余生を送ってもらいたいとの願いから「アクティブ・シニア」層に活動の場を見つけてもらい、活躍して欲しいと願ってこのような立派な雑誌を創刊したのだ。私も期待に応えてこれから問題を提案しながら、自分自身でも執筆し寄稿していきたいと考えている。

 全般的に久恒流の図解が散りばめられていて、懐かしい気もする。創刊号に寄稿している人たちは、自分の活動について堂々と披歴しているが、高齢者を対象にしているだけに、年齢が書かれている全寄稿者23名を見てみると最年少者が53歳で、最年長者が何と私の86歳で、平均年齢がちょうど70歳である。アクティブなシニアということでもあり、全体として人生100年までまだ30年もあり、有能な人たちばかりなのでその成果が期待される。私も70歳の若手に負けずに成果を上げて行きたい。

 余生にまた新たな目標が出来たというべきであろう。自分自身腹に納めている上梓は、まだ2作品ばかりある。何とかこれを世に出すことであり、毎日書き続けているこのブログを100歳近くまで継続して書き続けて連続1万回を達成することが新たな夢となった。

 私の好きな言葉、上杉鷹山の「成せばなる。成らぬは人の成さぬなりけり」にあやかり、何とか「成せばなる」としたいものである。

2025年3月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6506.2025年3月6日(木) 来年度一般会計予算衆議院を通過

 今も延焼し続けている岩手県大船渡市の山火事は、昨日でちょうど発生以来1週間となった。昨日幸いにも久しぶりの降雨により大分延焼を食い止めることが出来たようだが、まだ鎮火には至っていない。今日も雨が降るようで、地元民は天の恵みと降雨を期待しているようだ。全国各地から応援の消防隊が駆けつけているようだが、すでに市内面積の内9%、約2,900㌶を焼失した。1日も早く鎮火されるよう祈っている。

 一昨日以来関東でも山間部では降雪地域が多いが、テレビ画面を観ていて箱根を越える国道1号線上で連続的に車が追突事故や、道路脱落事故を映し出していた。今から60年前の冬を思い出す。会社の同期入社社員らと箱根へ1泊旅行にオペルに乗って出かけたが、生憎氷結した道路上で滑りブレーキを掛けたが及ばず、そのまま岩壁にぶつかってしまった。もうひとりの友人の車も少し離れた場所で滑って道路からはみ出してしまった。幸いひとりもけが人が出なかったが、目に見えない道路上の氷結には、怖さを感じたものである。

 さて、一昨日来年度の国の一般会計予算案が衆議院を通過した。これから参議院で採決を採るが、賛成多数で成立するだろう。

 少数与党となった自民党と公明党は、日本維新の会の高校授業料無償化の要求を呑み、国民民主党の「年収103万円の壁」は、一部123万円までは容認しつつも要望した178万円まで引き上げることは認めなかったので、国民は予算案に賛成しなかった。予算案は橋本龍太郎内閣以来29年ぶりに当初案を修正し衆議院で可決した。当初案より3千4百億円減の115兆2千億円となったが、それでも過去最大である。

 少し前に東京都の来年度予算額が決定したが、一般会計は9兆1千億円、特別会計などを合わせて合計で17兆8千億円となり、対前年7.8%増である。東京都は東京都内にある企業の登記が多く、その点からも法人税収入が他府県に比較して、圧倒的に多く、その点では多少ゆとりがあるが、それでも都税収入は全歳入額の3/4であり、残りは東京都債を発行して補充している。しかし、世界的大都市だけに総額としては国家予算の7.8%の規模で、スイスの国家予算14兆7千億円を大きく上回るほどの高額予算規模である。

 いずれにせよ、毎度気になるのは、予算案を決める国会議員らに財政健全化の認識が欠けることである。このまま年度を重ねれば、赤字予算の積み重ねにより国の借金は返済しようがないところまで行き着くだろう。こうした声が出ては消え、一時的に話題にはなるが、真剣に国家の問題と捉えていない近視眼の国会議員たちは、あまり真剣に国の財政の在り方を考えていない。借金が増えることより、これら国会議員らの認識の甘さの方がよほど気がかりである。

2025年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6505.2025年3月5日(水) 地球上を暴れ回るトランプ旋風

 今朝起きたら雨は降っていたが、昨日来懸念されていた積雪はなく、寒い中で雨がしとしと降っていた。雨空を気にしながら妻は友人と約束していた雪の箱根へ出かけた。

 さて、相変わらず地球上をトランプ旋風が暴れ回っている。地球温暖化なんてまったく無視したトランプ旋風は、昨日首脳会談でこじれたゼレンスキー大統領に対してウクライナへの軍事支援を一時的に停止すると発表した。ウクライナにとってアメリカの支援が得られなければ、戦争を継続していくことは不可能である。トランプ大統領は、自分たちの援助で国を維持出来ているのに、感謝の言葉がないとまで口汚く非難した。トランプ旋風は、「ゼレンスキーはアメリカの後ろ盾がある限り平和が訪れることを望んでいない」と、悪意を込めて解釈する有様である。EU各国は、ウクライナを支援すると結束を固めたようだが、ほくそ笑んでいるのはロシアだけで、今後優位になった現状をどう利用して立ち回るのか、予断を許さない。

 引き続き、トランプ旋風は貿易相手国への攻撃的猛威を振るっている。すでに事前警告していたメキシコ、カナダへの25%の関税を課すことと、中国への追加関税としてこれまでの10%を20%に引き上げたことである。こう一気に畳みかけられたのでは堪ったものではない。メキシコ、カナダとアメリカの北米3か国はこれまで関税を互いに削減する自由貿易圏を形成していたが、一方的にアメリカが高関税を課すことで自由貿易体制を揺るがしかねない。懸念されたように、メキシコ、カナダは報復関税を実施すると公表し、同時に中国もアメリカからの農産物に最大15%の報復関税をかけると発表した。貿易摩擦が激化すれば、今後世界経済を停滞させかねないことが懸念される。

 トランプ旋風は日本も避けて通らず、鉄鋼と自動車への追加関税を日本に伝えて来た。更に日本が円安通貨安定策を取っているとして一方的に日本の金融市場に牽制球を送ったが、こんなことは円安が進んだ時の日本の慌てぶりを知れば、分かりそうなものだ。早速加藤勝信財務相が断じて通貨安定策はとっていないと反論していた。

 わがまま勝手なトランプ旋風はいつまで吹きまくるのだろうか。これから4年もの間こう強引に吹き回られたのでは、世界経済も停滞し、劣化するであろう。

 それにしてもバンス副大統領以下アメリカの政界トップクラスの勝手な言動には、世界中が迷惑を被っている。大統領の身勝手さが、同盟国をはじめ多くの国々に迷惑をかけている行為に対してアメリカ国内から反対の声がまったく現れないことがむしろ不思議である。4年間このまま行くのか、或いは良識の声が生まれてトランプ大統領の行動を諫める事態が出てくるのか、期待を込めて見守るしかない。

 今朝上下両院合同会議の場で施政方針演説を行ったトランプ大統領をテレビで観ていると、大統領就任84日間で過去の大統領が4年乃至8年間に行った成果以上のものを成し遂げたと、大統領の議会演説としては近代史上最長の100分間を使って自慢気にぶちまけた。大統領の演説中にブーイングをした民主党議員に対してジョンソン下院議長は、秩序を乱していると直ちに退場を命じる案配である。そもそも議長が大統領の演説に拍手を送るなんてあまり公平とも思えない。こんなところにもアメリカの民主主義が劣化し、崩壊しつつある姿を見ているようだ。

 まぁアメリカ政界の恥部を見ることが多くなった。世界がこんな好い加減な国に振り回されるのだけは,御免被りたい。

2025年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6504.2025年3月4日(火) 戦争へ突き進みつつある世界、日本でも

 今年は昭和100年に当たる。そして昭和20(1945)年に太平洋戦争が終ってから戦後80年となる。序でに言うなら、あの反戦運動に関わっていたベトナム戦争終戦からも50年、ちょうど半世紀になる。その終戦の前年から80年前の今ごろ3月にかけて、米軍機による日本本土への空襲は激しくなった。特に3月10日の東京大空襲は、罹災者が100万人を超え、死者は10万人と言われ「東京大焼殺」と呼ばれたくらい大規模なものだった。

 偶々今日の朝日朝刊「天声人語」の書き出しにこんなユーモラスなことが書かれていた。「小学校へあがる直前に引っ越した。♪一ねんせいに なったら 一ねんせいに なったら ~~~ ともだち ひゃくにん できるかな♪ 学校ってどんなところだろう。うまくやっていけるかな」と天声人語氏の思い出話である。私と同じように入学式直前に引っ越しをしたらしい。私の場合、小学校入学はちょうど80年前の終戦の年だった。空襲警報が発令された激しい戦時下の3月に湘南鵠沼の地から、千葉県の勝山町(現鋸南町)へ引っ越し、翌4月に当時の勝山国民学校初等科1年生になった。あまり違和感は感じなかったが、当時の土地柄や隣組の雰囲気もあって都会からやってきた我々家族に対して、近所の人たちが冷めた視線を送って、特に母は勤労奉仕に狩り出されて冷淡な付き合いをされたような印象を受けたものだ。実際にはそんなことはなかったと母は言っていたが、子ども心に周囲の空気や見方をそんな風に受け止めていた。引っ越し直後は、まだ友だちも出来ずにいたが、学校に入ると直ぐに近所の子どもたちと親しくなり、坊主頭に下駄履きで通学はいつも友だちと一緒だった。あれから4か月後に日本は敗戦を迎えたのである。最も親しかった近所の友だちの金田くんはご両親が朝鮮人で、夏休みの間にご両親の母国朝鮮へ帰って行った。戦争は終わったとは言え、仲が良かった友だちが突然いなくなって寂しかったことを今でもよく覚えている。

 それにしても「人間は生きる(戦う)ために戦う(生きる)動物であり、人類史は戦いの歴史である」と言われるが、どうしてそうなるのだろう。どうして戦争は止まないのだろう。戦争直後は、皆申し合わせたようにもう2度と戦争はしないと誓っても年月が経ち戦争の印象が薄らいでくると、戦争を知らない世代が国家の権限を握り、戦争によって物事を解決しようとするからである。

 昨晩NHK「映像の世紀‐バタフライエフェクト」で「死の大地独ソ戦」と題して、1941年に始まったドイツとソ連によるスターリングラード攻防戦について伝えていたが、2人の独裁者、ヒトラーとスターリンによる強硬な戦略により多くの無駄な犠牲者を生んだ。第2次世界大戦では、ドイツで7百万人が、ソ連では2千7百万人が犠牲になったという。今あの呪わしい第2次世界大戦から80年以上が経ち、戦争を現場で恐ろしいと感じた人は、政治の世界からすべて消えてしまった。そして、プーチン、習近平、金正恩、トランプのような戦争を知らない世代の独裁政治家が世界の政治を動かしている。第3次世界大戦が刻一刻近づいているような気がしてならない。

 日本も他人事と知らん顔しているわけには行かない。防衛費は年々増額され、自衛隊は敵基地攻撃能力などを備えるようになり、日本時間の今日国連本部で始まった核兵器のない世界を目指す「核兵器禁止条約締約国会議」に唯一の被爆国でありながら、オブザーバーすら派遣しない日本政府の姿勢は、アメリカへのご機嫌取りというより核兵器所有を認めていることであり、戦争へ一歩一歩突き進んでいると言っても好い。

 その一方でこの時期に戦争にブレーキをかける国際司法裁判所(ICJ)所長に日本人岩沢雄司氏がICJ裁判官から選任された。すでに国際刑事裁判所(ICC)所長には、同じく日本人の赤根智子所長が、プーチン大統領に対して戦争犯罪に関わったとして逮捕状を出している。こうした日本人らの戦争を抑止しようとする活動に合わせて、石破首相ら国会議員らも、もっと真剣に戦争というものを直視して欲しいと思う。

2025年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6503.2025年3月3日(月) 恒例の2024年分確定申告書を提出

 ♪あかりをつけましょ ぼんぼりに~~~きょうはたのしい ひなまつり♪ 

 今日は桃の節句、雛祭りである。早朝より久しぶりに雨が降っていて寒かった。昨日の東京は、最高気温が22℃だったが、今日はそれより何と15℃も低い7℃だった。午後になって雪が降り出し積ることは無かったが、寒さは本物のようだ。東京都内でも山間部の青梅や八王子市内では大分雪が降っていた。明日後半からまた寒くなり、これからしばらくの間気温の変化が激しいことだろう。

 今日は2024年の税務確定申告書の書類作成のために、体調がまだ優れないのに無理して玉川青色申告会へ出かけた。順番取りのために、まず青色申告会へ少し早めに出かけて午後2時に再び出かけ、確定申告書類の書き込みを手伝ってもらった。出来あがった書類を隣の玉川税務署へ提出して受け付けてもらい、1月以来延々と資料作りに時間を注ぎ込んだが、これで漸くお役目を済ませることが出来て、取り敢えずホッとしたところだ。

 さて、一昨日未明フリーアナウンサーでタレントの「みのもんた氏」が亡くなった。80歳だった。鎌倉山の弟の自宅近くの山林内のような敷地内に豪華な自宅がある。12年ほど前に息子さんが不祥事を起こし、ちょっと仕事を自粛したせいもあり、近年はあのアクの強い個性的な姿をテレビ画面で観ることが少なくなった。しかし、かつては1週間に16もの番組の司会を務めて世界で一番忙しい司会者として、ギネス・ブックにその名が載ったこともあった。昨晩も彼が出演した思い出のビデオが紹介された。その内20年間司会を務めた「午後は〇〇おもいっきりテレビ」の最後に挨拶をしていた場面で、「・・・20年間どうもありがとうございます」と視聴者へお礼の言葉を述べていた。ここで普通の人は「ありがとうございました」というところを、彼は「ありがとうございます」と正しい言葉で結んだ。この場合はみのもんた氏の表現が正しい。「ありがとうございました」という過去風の表現は間違いである。というのは、「ありがとう」という感謝の言葉に丁寧語の「ございます」を付けただけで、過去形だから「ございました」という人が多いが、「ございます」は、動詞ではないので、過去形に変化することはない。それを当然のように疑似過去形を使用する人が多い中で、みのもんた氏は正しい表現をしていた。この件については、NHKのアナがいつもこの言い方をしていたので、2004年にNHKに「アナの『ございました』という言い方はおかしい」と抗議を兼ねて問い質して、NHKが専門家に糺したうえで、私の説が正しいので、今後「ありがとうございます」と言うように指導すると了解してもらったことがある。それでも「喉元過ぎれば熱さも忘れる」のだろう。今では元の木阿弥で、NHKアナのほとんどが間違った表現「ありがとうございました」と言っている。とかくの噂のあったみのもんた氏だったが、この辺りは彼なりに毅然とした表現をしていたことを昨日知り、彼に対する先入観と常識を新たにしたところである。

 ところが、みのもんた氏の死去には、尾ひれがついたというか、後腐れがあった。昨日未明に鎌倉の自宅へ強盗が侵入したという。家主が亡くなった直後に盗みに入るとは、現代では盗人には一分の義もなくなった。何も盗らずに逃げたようだが、死人の出た家に強盗とは、まさに世も末だと思う。

2025年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6502.2025年3月2日(日) 両首脳の喧嘩仲直りは出来るだろうか。

 3月弥生を迎えてから庭の白梅も見事に開花して今まさに満開である。見栄えも好い。このところ連日のように野鳥がやって来て、蕾をあさっている。昨日だけでも百舌鳥、シジュウガラ、メジロ、ウグイスなどが飛来してくれたのは、嬉しいことではあるが、昨年もそうだったようにウグイスは存在感を示す「ホーホケキョ」の鳴き声がさっぱり聞かれなくなった。かつてはかなり賑やかに美声を聞かせてもらったが、近年はあまり鳴かなくなった。環境が野鳥たちにとって好ましくなくなったのだろうか、やはり寂しいものである。

 ついては、昨日のトランプ大統領とゼレンスキー大統領のドラマチックな口論は、世界中に大きな衝撃を与えた。卑しくも平素より民主主義国家の牙城と自称しているアメリカの代表者が、かくも非常識で子どもじみた人物で他国の大統領を口汚く罵るとは、アメリカ人にとっても思いも寄らなかったのではないだろうか。その日ワシントンを発ったゼレンスキー大統領は、その後イギリスに立ち寄り、スターマー首相と会談し、イギリスはウクライナの味方であると慰められていた。他の西欧諸国でもほとんどゼレンスキー擁護派である。

 この決裂した首脳会談について、アメリカの有力紙「ワシントン・ポスト」社説では、ゼレンスキー大統領に対するトランプ大統領の振る舞いは、映画「ゴッドファーザー」の主人公マフィアのボスだと批判した。トランプ氏のウクライナ軽視は、ロシアの脅威に対する「甘さの表れ」だと指摘し、「プーチン大統領にはお世辞を言うのではなく、ゼレンスキー氏に取ったような無礼な態度で接するべきだ」との苦言を呈している。

 流石にトランプ氏称賛一辺倒の共和党内部にも批判的な意見が出ている。例えば、共和党内の穏健派であるマカウスキ上院議員は、「政権は友好国から離れ、ロシアのプーチン大統領を受け入れようとしているようだ。吐き気がする」とXに投稿している。

 一方で笑いの止まらないのが、プーチン大統領である。メディア報道でも侵略者をこれ以上利するような状況に陥らせてはいけないと警戒している。トランプ氏とゼレンスキー氏は頭を冷やして協議の席に戻ってもらいたいという声が強い。

 そもそも口論のきっかけとなったのは、同席したバンス副大統領が、和平に向けた「外交」の重要性を強調したが、ゼレンスキー氏はロシアのプーチン大統領が停戦合意を破って2022年に侵攻したことを挙げ、「あなたが話しているのはどんな『外交』ですか?」と聞いた。これに対して大統領同様に傲慢な副大統領は「失礼ながら、大統領執務室に来て、米国メディアの前でこの件を訴えようとするのは無礼だ。(トランプ)大統領に感謝を示していない」と非難した。更に「あなたがしていることは、この国に対して非常に失礼なことだ。あなたはもっと感謝しなければならない」などとお仕着せがましく反論した。これが、激論に火に油を注いだ形になった。

 以前からトランプ氏の言動には、相手の言い分や立場を配慮しないところがあったが、今あからさまに交渉相手国の大統領を激しく糾弾するとは、大国大統領のやるべき言動ではない。ゼレンスキー氏は、袂を分ったわけではなく、再び交渉の席に就きたいと述べたが、下手に出ることを好まないトランプ大統領が、再びよりを戻すことがあるだろうか。

2025年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com