6450.2025年1月9日(木) 極右政党「国民戦線」創設者ルペン氏死去

 アメリカのトランプ次期大統領の強引な利己主義的な発言が、世界中から奇異の目で見られているが、近年ヨーロッパの国々の間でも右傾化の動きが目立ち、注目されている。それは人種差別的な考えからアフリカやアラブから入国した移民に対して入国拒否や、国外追放などの言動が、フランス、ドイツなどで目立っている。

 中でもフランスでは、とりわけ右翼の台頭が目立っている。特に、極右政党「国民戦線(FN)」を創設したジャンマリ・ルペン氏が人種差別的な発言を繰り返しながら庶民の不満を拾い上げ、右翼が発展する動きの先陣を切った。移民規制を訴えて排外主義的発言を正当化することにより、ヨーロッパで右翼が台頭する先駆けとなった。右翼伸長の勢いを得て創設者の後を継いだ3女のマリーヌ・ルペン氏は、更に存在感を強め、昨年の総選挙では下院で第1党を占めるに至った。その創設者であるジャンマリ・ルペン氏が一昨日96歳で死去した。すでに父から後継者として基盤を引き継ぎ、発展しつつあるFN党首マリーヌ・ルペン氏が、父親の死について発言する一方で、人種差別反対の人たちが、何とジャンマリ・ルペン氏の死を祝う集会をパリ市内はじめフランス各地で開催した。人の死を悼む、とか悲しむということは普通のことであるが、あるまいことか大きな政治的組織を立ち上げた人物の死を祝福するとは、日本人的思考では、ちょっと考えられないことで少々驚かされた。娘のマリーヌ・ルペン氏になってから父の時代を超えるほど「国民戦線」の基盤が確立されたが、今後マリーヌ・ルペン氏は政権を奪取するまでに右翼政党を発展させることが出来るだろうか、注視したいと思う。

 一方、惜しまれて100歳で昨年末他界されたアメリカのジミー・カーター元大統領の国葬が、今日(日本時間10日0時)ワシントン国立大講堂で行われる。石破首相の名代として日本から菅元首相が葬儀に出席される。カーター氏は、謙虚さ、品格においても並外れていたとの声があり、ノーベル平和賞を授与されたのも大統領退職後に平和活動への功績が認められたからである。死してその価値が分かるとはよく言われるが、ルペン氏とカーター氏の場合はどうだろうか。

 さて、今日は全国的に今季最強の寒波が襲って東北地方から九州に至るまで異常な積雪量が伝えられ、TV画像では道路が雪で覆われ、排雪作業が追い付かない様子を伝えていた。屋根の上から雪かきをしていた人が転落して亡くなった話もいくつか伝えられている。今日の天候は、東京だけが平年より3℃高く青空が出ていたが、他の全国都市部ではすべて平年を下回る寒さが襲来した。山形県のある町では、積雪232cmと伝えられた。高速道路の一部では、今晩から襲ってくる寒波に備え、予め閉鎖区間を公表した。冬もまだ序の口と言っても好い時期でもあり、今晩も大雪が予想され、今後まだまだ厳しい寒さの訪れがあることだろう。

2025年1月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6449.2025年1月8日(水) 今年の世界のリスクはトランプ大統領

 アメリカの国際政治学者イアン・ブレマー氏が率いる調査会社「ユーラシア・グループ」が、一昨日今年の世界10大リスクを発表した。挙げられた10項目の中で、1位にランクされたのが、「深まるGゼロ世界の混迷」で対立、分裂、差別などが懸念されているように、今日国際秩序を維持する国が存在しない状態で地政学的な不安定が常態化するとして、第3次大戦が起きるリスクがかってないほど高まっていると懸念している。そして、その張本人であるトランプ次期大統領が、支配する政治が2番目にリストアップされ、更にトランプ氏が行うであろう「トランプノミクス」が第3位にアップされている。更に言えば、9位の「統治なき領域の拡大」、10位「アメリカとメキシコの対立」は、これも最近のトランプ氏のカナダのアメリカ51番目の州発言や、メキシコに対する関税措置、不法移民の取り締まりに関する発言が原因である。こうしてみると世界は、今年はトランプ次期大統領に引っ掻き回されることになる。それでもどう思っているのか、この世界の世論からアメリカ国民の本音があまり聞こえてこない。

 昨日カナダのトリュドー首相が辞任すると公表したが、これも前記のようにトランプ氏がカナダはアメリカの51番目の州になった方が良いとカナダ国民の政治の不安定を皮肉っぽく述べたりしたことがひとつの原因として考えられている。そこへ先日グリーンランドの領有を求めるような傲慢な発言をして、領有するデンマークを怒らせたが、トランプ氏は一向に自説を取り下げることなく、反ってグリーンランドの周辺で中国やロシアが活動を活発化させ、アメリカの国家保安上揺るがせに出来ないと身勝手な発言をしている。更にデンマークは持っている法的な権利を世界の安全保障のため放棄すべきで、さもなくばアメリカはデンマークに対して輸入製品に関税を課すと脅迫的な発言までしている。

 さて、相変わらず曙光が見えないウクライナ戦線で、一進一退を繰り広げているロシア軍が、年々死傷者数が増加して、昨年2024年だけでも42万9千人となり、22年の侵略開始以来、実に79万人の死傷者を出したとイギリス国防省が公表した。これ故に、北朝鮮から傭兵を受け入れるのも止むを得ないと考えているのだろう。それでも停戦の兆しは一向に見えず、このまま貴重な生命が失われていくだろう。

 停戦については、トランプ氏はこれまで「大統領就任前」とか、「就任後24時間以内」などと大ボラを吹いていたが、2週間後に大統領就任が近づいた昨日の記者会見では、「停戦まで6カ月あれば好い」などとトーンダウンしている。

 とにかく今年1年と言わず、向う4年間の任期中は世界がトランプ大統領に振り回されることだろう。それにしても毎度思うことは、どうしてこのような世界中から顰蹙を買うような人物をアメリカ国民は、自国を代表する第一人者の座へ祭り上げるのだろう。アメリカ人の民度の低さを表している証拠ではないだろうか。

 この世界的暴れん坊将軍の行状から察すると、石破首相も相当用心してかからないと対トランプ外交に苦戦するのではないかと思う。

2025年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6448.2025年1月7日(火) 日本製鉄、バイデン大統領を提訴

 昨日バイデン大統領による日本製鉄のUSスチール(USS)買収計画が禁止命令を受けたことを不服として、日鉄及びUSS両社が大統領らを提訴した。国内では石破首相をはじめ政府関係者も「なぜ安全保障上懸念があるのかキチンと述べてもらわなければ先の話にならない」として、当初バイデン氏が日本企業のアメリカの大企業を買収することが国家の安全保障上問題があると言ったが、何故そうなるのか何らの説明もしていないので、日鉄側としてはその辺りも究明したいところであろう。日鉄はUSSと競合する鉄鋼大手のクリーブランド・クリフトと全米鉄鋼労働組合(USW)会長に対しても、大統領選挙前に共謀してバイデン氏に買収に反対するよう仕掛けていたので、損害賠償を求めている。

 今日記者会見を開いた橋本英二日鉄会長は、「結論ありきの政治的介入で到底受け入れられない」と批判した。今回の禁止命令は明らかに政治的なもので、余命いくばくもないバイデン大統領があがいたうえで、放った鼬の最後っ屁のようなものだ。結果はどう出るか分からないが、日本政府としてもアメリカ政府に対して林官房長官が遺憾と不満の意を述べていたように、日米同盟を瓦解させるような誤発動である。この後をトランプ次期大統領がどう決着をつけるだろうか。元々トランプ氏も買収については、反対を声高に言っていたので、どんな落としどころになるのか、この行方を追ってみたい。

 さて、昨日から所謂大学受験予備校のニチガクが、近く自己破産を申し立てる方針であることを代理人の弁護士が公表した。受験戦争と言えば、予備校が頭に浮かぶが、40年の歴史のあるニチガクの自己破産のケースは、余りにも唐突過ぎ、しかも受験シーズンが間近に迫っているので受験生もショックを受けているようだ。私自身2年間の浪人生活を送ったが、1年目は当時水道橋近くの研数学館に通い、2年目は自宅で勉強していた。研数学館は、当時すでに70年の歴史を誇っており、大きなビルだった。それが最近音沙汰がないのは、今では存在していないからではないかと気になっている。それにしても、受験が目前に迫っている中で、通うべき学校?が突然消えてしまったことには、予備校生らも困惑するのではないだろうか。大学に合格すれば、笑い話で済ませられるが、不合格の場合は予備校への恨みも骨髄に達するのではないだろうか。小さな塾は難しいだろうが、大規模な予備校などは、文部科学省で事前に経営状態をチェックして何らかの手を打つことが出来なかったのだろうか。

 ところで、今日大阪花園ラグビー場で第104回全国高校ラグビー大会決勝戦が行われた。これまで断片的にはスポーツ・ニュースなどで伝えられていたが、テレビによる実況中継はこの試合が唯一である。決勝戦は、神奈川県代表・桐蔭学園と東海大学大阪仰星高校の間で行われ、40-17で桐蔭が勝って2年連続5度目の日本一となった。わが母校・湘南高も本大会神奈川県予選の準々決勝でこの桐蔭に大差で敗れた。これは夢のまた夢の夢物語に過ぎないが、もし仮に準々決勝戦で神のご加護により母校が桐蔭学園に勝っていれば、母校も今日日本一の座に就いていたかも知れない。ワァッハッハッハ・・・ハ!

2025年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6447.2025年1月6日(月) おうばいとうり(櫻梅桃李)を知っている?

 PCにいつもどこからともなく送られてくるBaba-MaiLに昨日興味深いCONTENTSが紹介されていた。題して「These Japanese Consepts Will Change Your Life Forever」というもので「これらの日本人の考えはあなたの人生を永久に変えるだろう」というようなことで8つの日本的表現が挙げられていた。

 1.おうばいとり、2.ワビサビ、3.もったいない、4.がまん、5.仕方がない、6.おもいやり、7.かいぜん(改善)、8.おもてなし

 である。

 ローマ字で書かれているので、「1.おうばいとり」とは何だろうか分からず、辞書を引いてみた。「おうばいとり」とは「おうばいとうり」のことで、漢字で「櫻梅桃李」と書くことが分かった。なるほどと思えども普段我々があまり意識している言葉ではない。説明書きを読むと人を他人と比較するなということを言っているようだ。何となく分かるような、また分からないような解釈である。それより「櫻梅桃李」を辞書で見てみると、櫻、梅、桃、李(スモモ)は、それぞれの花がその特性を発揮して見事に花を咲かせている。同じように人はみな、日々一所懸命に生きている。AさんとBさんは違う、とかCさんに出来ないことをDさんは出来る、のように思っても「違いは違いであって間違いではない」。むしろ同じ人間なんてつまらない。自分にとって個性、違いは力になる。櫻は櫻らしく、梅は梅らしく、桃は桃らしく、スモモはスモモらしく、あなたはあなたらしくということを意味している言葉だそうである。

 他にも「3.もったいない」が何年か前に外国人に取り上げられたことがある。また、「6.おもいやり」は、近年のインバウンドの成長とともに日本人の良い意味の性格と称せられるように最近国際大会などが開かれる度に言われる。「8.おもてなし」は、東京オリンピック招請アピールの場で日本人の客人を迎える際の温かい気持ちを表す表現として使われて来た。日本人の視点から言えば、他にもっと日本人らしさが現れるような「つつましい」などが喧伝されて然るべきだと思うが、現状ではこの程度にしておいていずれもっと外国人が日本を知るようになれば、更に多くの言葉が紹介されるようになるだろう。

 それにしても、普段「櫻梅桃李」なんて言葉知らず、使ったことがなかったが、Baba-MaiLによってひとつ教えられたように思っている。

 さて、このところ願っていた雨が今日午後漸く降ってくれた。昨年11月27日以来の降雨だそうである。最近ほんの僅かな間小雨が降ったことはあるが、お湿りにもならなかった。庭木に放水をしてやることもあまりなく、有難いことにこれで庭の樹木や植木は漸く息を次いでいることだろう。

 今日仕事はじめの企業が多いようだ。東京証券取引所も今日大発会はを迎えた。理事長の挨拶が、今年の巳年を例えて、蛇はしばしば脱皮するが、その都度大きくなる。日本経済も脱皮して大きくなると思うと述べた。上手いことを言うものだ。しかし、今日の株価は初日早々前回比587円も下落してしまった。果たして思惑通り日本経済が、円安を克服して成長過程を進むことが出来るだろうか。

2025年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6446.2025年1月5日(日) 入学推薦制度の国のルールを冒す私立大学

 今年は太平洋戦争が終わってからちょうど80年目になる。当時国民学校(現小学校)初等科1年生だった私には、あの恐ろしかった戦争の全体像までは、分からなかったが、戦争自体の恐ろしさや怖さは空襲などにより身体全体で感じていた。今朝もテレビで終戦80年を取り上げて現在の世界の風潮を伝えていた。戦勝国のアメリカでも終戦とともにホッと安堵の空気が溢れ、戦いから解放され新たな平和への取り組みが伝えられていた。それが今のアメリカ人はほとんど戦争を知らない人ばかりになってしまった。同じ番組の中で、世界、及びアメリカ国内の「対立」、「分裂」と「差別」を取り上げていた。特に、トランプ次期大統領のごときは、「戦って、戦って、戦って、勝って、勝って、勝って・・・アメリカを再び世界最大の大国にする」と喚いている愚かな芝居があった。終戦時には生まれてもおらず、戦争の怖さを臨場感で知らないトランプ氏が、当時の国民が知った戦争のない平和時代の幸せを知らずに、改めて戦争のきっかけを作ろうとしている。その意味では戦争を知らない世代の人たちの無鉄砲さが怖い。これからはどうしたら戦争を避けることが出来るかということを、世界中で真剣に考えなければいけないと思う。

 さて、そんな世界の情勢とはかけ離れた話題をひとつお知らせしたい。日本の私立大学の経営事情が大分変ってきたようだ。近年少子高齢化の到来に連れて受験生の数が相対的に減っている中で、受験生、学生が増えて名実ともに安定した経営を堅持している大学がある一方で、大学の経営に赤信号が灯りだした大学も表れて来た。それでも受験生の数が減る中で、なお大学新設、定員増などが耳に入ってくるが、大学の実態は、そんなに安定した経営が出来る状態ではない筈である。

 最高学府である大学の実態は、外部からはそう容易く窺い知ることが出来ない。女子学生専門の女子大学や、女子短期大学などの中には、男女共学大へ進学する女子高生が年々増えるにつれ、女子大の名門校も経営が苦しくなり閉学の危機にいて、最近では東京女学館大、恵泉女学園大も新入生の募集を停止した。

 著名な大学の中でも受験生の減少に危機感を募らせ、受験生に負担をかけない推薦入学制度に重点を置いている大学も多くなったようである。最近では、私立大学の中の多くが4月入学者の過半数を年内に推薦入学者で固めているという。スポーツ選手優先の大学などでは、ほとんど無試験で推薦入学した学生を受け入れ、在学中も合宿所に宿泊しながら授業にはほとんど出席せず、単位も何らかの理由を付して授与されていると仄聞する。因みに今開催中の全国高校ラグビー大会で、昨日準々決勝で敗れた2校の選手はほとんど進学先が決まっていた。受験生の心的負担をなくすために、推薦入学制を採用する私立大学が増える傾向にあるが、国立大学でも天下の東大や、筑波大ですら推薦制を採用しているとは、秋篠宮家の悠仁様が受験するまで知らなかった。そこには、推薦入試であろうと受験料は平均3万5千円にもなるので、大学にとっては受験生が多ければ大きな収入源となるようだ。

 ただ、この推薦制度を悪用して、中には勇み足をする大学もある。東洋大学がルールを無視して受験生を攫って行ったとして文部科学省から指導を受け、他の私立大学からも厳しく責任を追及されている。東洋大には、悲痛な願いがあるそうである。それは東洋大が、よく話題となる私立大格付けランク「日東駒専」から抜け出し1ランク上の「MARCH」へ食い込みたいとの願望があるからだそうである。そこで東洋大が冒したルール違反とは、学力試験は2月1日以降でなければ許されていないにも拘わらず、12月1日に2科目の学力試験を含めた推薦入学試験を実施したからである。政治の世界のみならず、学問の府でも違法的行為を冒す非常識な大学が増えている。大学でまともに授業を受けずとも卒業に必要な単位だけは得て、社会へ出ていく。しかし、このような学生が、卒業後に果たして厳しい社会でやっていけるのだろうか。当事者はよくよく考える必要がある。

2025年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6445.2025年1月4日(土) アメリカと韓国がやっている非民主的行動

 昨日日本の同盟国でえっ!と驚くような決定が2つも行われた。

 そのひとつは、バイデン米大統領がアメリカ国家安全保障を損なう恐れがあるとして、日本製鉄によるアメリカの鉄鋼最大手メーカー・USスチール(USS)の買収を認めないとその計画を禁止する命令を出したことである。大統領が民間企業の商取引に禁止を命じるなんてことは初めてである。一昨年12月に両社の間で買収計画が決まり、合意していた。しかし、買収計画が公表されるや、アメリカの鉄鋼業界の労働組合、全米鉄鋼労働組合(USW)が、猛烈に反対し強く抗議した。

 結局残り任期が2週間に迫ったバイデン大統領が、自身の思惑でUSW組合員、及びアメリカ国民の信頼を失いたくないとの自己擁護のために資本主義の大義を捨てて無難に退任する道を選んだとしか思えない。日鉄、USSともに失望感を抱えているが、この買収禁止によりアメリカの鉄鋼業界をはじめとして、他の分野も含めた産業界に対する海外からの投資が、今後他の地域へ移っていくことが懸念される。アメリカ経済界にとっては厳しい事態が予想されることも考えられる。

 アメリカのメディアもバイデン大統領の決定について批判的なコメントを掲載している。ニューヨーク・タイムズは、「アメリカで培われた開かれた投資という文化からの逸脱」と指摘し、ウォール・ストリート・ジャーナルは、この決定はUSWにとっては勝利だとしながらも、124年の歴史があるUSSの将来に暗い影を落とす、と厳しく批判している。実際USSは2024年10月~12月決算で、最終赤字に陥ると見られ、日鉄の買収や追加の投資がなければ、今後の成長戦略が描けないと指摘されている。その一方で、日本製鉄は大統領による禁止命令は適正な手続きや法令に違反していると主張して、アメリカ政府を相手取って訴えを起こす方針を決めたと伝えられた。一方のUSSのCEOはバイデン大統領の行動は恥ずべきものだと批判的な声明を発表した。同盟国である日本との関係が悪化する可能性もある。

 日本政府もこの決定については、武藤容治・経産相が早速不満を表明し、今後バイデン政権に対して説明と不安払拭に向けた対応を求めていくと述べた。今後この結末はどういう落としどころを探すのだろうか。

 もうひとつの猶予ならぬ事件とは、お隣の韓国でのことである。この1か月間連日のように尹錫悦大統領による非常戒厳令発令とその撤回、そしてその後の大統領の弾劾訴追を巡る動きの挙句に、合同捜査本部が大統領拘束の令状を発行し、昨日その執行を試みた。ところが、大統領公邸の敷地に入った捜査官らは、大統領警護庁が大統領の警護を理由に公邸の捜索を許可せず、警護庁の関係者らによって阻まれた結果、合同捜査本部は令状の執行を中止した。国家の最高権力者の周辺がこのような治安状態で、政治が機能する筈がない。この様子では、韓国政界は世界に置いて行かれるだろう。この政治的混乱の解決の道は、まだ不透明である。一刻も早く事態を解決させるよう国が一体となるべき時である。

 このように日本の同盟国では、わが国に直接、或いは間接に影響を与える事態に晒されている。今年の政治的安定を祈るしかないか。

2025年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6444.2025年1月3日(金) 権力者でも勢いに流されるものだ。

 昨日から行われていた関東大学対抗箱根駅伝は、昨日往路でトップだった青山学院大が5人の選手が安定した走りをして大会記録で総合優勝した。一方、昨日はやや精彩を欠き期待を裏切ったかの感があった4位の駒沢大が、今日は奮起して2位に入り、記録も優勝した青山を上回って復路優勝となったが、昨日の記録がやや遅すぎて残念ながら2位に甘んじることになった。見事だったのは、出雲と全日本を制した国学院大が初優勝を目指しながらも3位に入ったことである。以下4位は早稲田大、5位中央大となった。

 今日は全国高校ラグビー大会の準々決勝4試合が大阪花園ラグビー場で行われたが、テレビ中継がなく観られず残念に思っている。昨年優勝の神奈川県代表・桐蔭学園が大阪桐蔭学園に勝って準決勝へ進んだ。これに関して思うことは、私が高校時代にラグビー部主将を務めた県立湘南高校は、近年かなり実力が上がり良いところまで勝ち進むが、強豪私立校が出揃うベスト8までが精いっぱいで、いつも私立の強豪校の壁をぶち破れずにいる。昨年もそうだったが、今年度も後輩たちは、この桐蔭学園と県大会準々決勝で顔を合わせ0-148のスコアで大敗を喫した。

 さて、世間には公表されなくても秘匿されたビッグニュースもいつかは公に明らかにされることがよくあるものだ。このほどイギリスのフィナンシアル・タイムズ紙が明かにしたところによると、昨年大晦日にロシア軍の機密文書が明かされ、今から10余年も以前のことであるが、ロシア軍が日本や韓国との戦争を想定して、160か所もの攻撃対象リストを作成していたと伝えた。関門トンネルや東海村の原発施設、北海道奥尻島の航空自衛隊レーダー基地などがターゲットとして含まれていたという。もっと他の施設も明らかにして欲しいものである。他にもたくさんインフラ設備などが対象になっていたのでないかと考えるとおぞましい気がする。しかし、恐らくアメリカ軍の手には、それ以上に日本国内の重要施設で致命傷となりかねない施設なども日本には知らされず、アメリカ軍の掌中にるのではないかと考えられる。

 昨年も各地で戦火が激しくなったが、今年もあちこちに点火するのではないかと気がかりである。今朝の朝日新聞にこんな記事が出ていた。「百年―未来への歴史・・・デモクラシーと戦争」によれば、先の戦争直前から日本の中枢部には、「勢い」と「大勢」という言葉が、支配していたとして、真珠湾攻撃の直前緊迫した空気の「天皇絶対」観があった環境下で昭和天皇が戦争を止めようと思ってもどうしても勢いに引きずられてしまった、開戦は避けられなかったそうである。同じように近衛文麿首相にしても日独伊3国同盟は必然の勢いだと述べていたとされる。これについて、政治学者・丸山真男が述べた「つぎつぎになりゆくいきおい」の考えを応用して、「戦前の日本では、時勢の流れの前に人は無力であり、時勢の必然ならばあらゆる人々が全力で順応すべきだとの論理で、『勢い』の概念が成り行きまかせの政治判断・行動を正当化する言説として使われた」と解説する学者もいる。つまりある考えが固まってくるといかに絶対君主の天皇であろうとも勢いに流されてしまうということを言っているのであろう。いざとなってもそういう方向に進まないよう十分気をつけなければいけないと痛感する。

2025年1月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6443.2025年1月2日(木) 新年早々治安三流国アメリカで大量殺戮

 正月2日は、毎年テレビのスポーツ中継魅入られる。今日、明日の2日間行われる第101回関東大学対抗東京・箱根間駅伝第1日目では、予想に違わず、優勝候補の筆頭った青山学院大が最初の1区では10位だったが、徐々にトップとの差を詰め、最終5区の山登りでトップの中央大を追い抜き、昨年に続き往路優勝を飾った。毎年優勝争いをしている駒沢大が、1度もトップ争いをやることなく往路4位にやっと食い込んだ状況なので、明日の復路も青山学院大の独走になり2年連続総合優勝を飾ることになるのではないかと思う。

 レースに直接関係ないことであるが、今年の出場選手のユニフォームを見て、少々変わったなと思った。いつもより黒っぽく地味に見えた。パンツは21チームのうち、約15校が黒っぽかったし、シャツが黒色のチームが半分くらいあった。もう少し若者らしく明るいカラーを使用した方が、チーム全体の雰囲気が明るくなると思う。創価大なんか、昨年までは青と赤を採り入れた若干目立つシャツを着用していたように記憶しているが、今日は上も下も真っ黒だった。どうでも好いようなものかも知れないが、他のスポーツ選手のユニフォームは、年々華やかな色彩を採り入れているのに、どうして箱根駅伝だけが今年になってこのような地味なユニフォームを着るようになったのか謎である。

 高校サッカー全国大会の試合も中継していたが、全国大学ラグビー選手権大会準決勝、帝京大対明治大、早稲田大対京都産業大の2試合を今年も観戦した。大会3連覇中の帝京大が予想通り明治を破り、京都産業大を下した早稲田と決勝戦で対決することになった。今年の関東大学対抗戦ですでに対戦していて、早稲田大が勝利を収めているので、帝京大の4連覇は難しいと思うが、13日成人の日に行われる決勝戦は熱戦が期待される。今から楽しみである。

 かつては、大学と社会人チームの実力は伯仲して甲乙つけ難かったが、近年は社会人チームのレベルが圧倒的に高くなり、日本選手権もかつては社会人チームと大学チームのチャンピオン同士が日本一の雌雄を決していたが、今では社会人チームの間で日本一のチームを決めている。大学選手権の後は、社会人選手権の日本一決定戦を楽しみにしている。

 さて、正月早々に治安面で悪評が高いアメリカ社会で、また大事件が勃発した。何度も訪れたことがあり、ジャズの街として知られるニューオーリンズの繁華街で車が暴走し今日時点で15人が死亡し、35人が負傷したという。銃を所有していた犯人は、その後警察官と撃ち合いになり、射殺されたそうだが、過激派組織「イスラム国」に影響を受けていたようだ。それにしても1年を通じてこうも恒常的に殺人事件が起きるというのは、間違いなくアメリカ社会に大きな欠陥があるからである。バイデン大統領は、「いかなる暴力も正当化できない」といつもと同じコメントを述べているが、それなら解決策をどんどん積極的に進めるべきではないか。問題は深いところにあり、これまでの政府首脳が一向に治安悪化を解決しようとの意思を示さず、放置しているからである。アメリカのGNPは確かに世界一であるが、厳しく言えば、アメリカは国家としては三流で、アメリカ人自身も三流人と見做さざるを得ない。

2025年1月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6442.2025年1月1日(水) 1年の始めに当たり想うこと

 今日は令和7年の正月元旦、1年の始まりの日である。西暦なら2025年、紀元で言えば2685年、昭和ならちょうど100年に当たる。見上げれば透き通るよう青空が広がっている。 

 ♪年の始めの 例として 終なき世のめでたさを 松竹たてて 門ごとに 祝う今日こそ 楽しけれ 

 「1月1日」という戦前・戦中の唱歌である。終戦の年・1945年疎開先で小学校(当時の国民学校初等科)へ入学して1946年正月の3学期の始業式で唄ったことを覚えている。そして翌2月の紀元節(現在の建国の日)に紀元節の歌、

 ♪雲に聳ゆる 高千穂の 高根おろしに 草も木も なびきふしけん 大御世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ

 を同じく学校で大きな声を張り上げて合唱したことも懐かしく想い出す。今年は昭和100年、太平洋戦争終戦の年から数えて80年になる。いずれの唱歌も、今ではまったく歌われなくなった。その背景には、歌が象徴しているのが、神道であり、天皇家であり、戦後GHQにより学校で唄うのが禁止されたからである。

 以前は、元旦になると今も恒例として行われている母校ラグビー部OB会主催ラグビー祭に参加して、OB・現役一体となった交流会に参加していたが、コロナ渦になってから車を処分したことと、コロナは去ったとは言え、元旦早々老妻を家に残して1日外出し難くなったこともあり、ラグビー部には毎年些細な志を贈るだけで許してもらっている。

 今日皇居では新年祝賀の儀が行われ、天皇が皇后ともども皇族や石破首相らから新年のお祝いを受けられた。午後には日本に駐在する外国大使から挨拶を受けられた。明日は新年一般参賀が行われ、天皇、皇后両陛下から参拝者に新年の祝辞が述べられる。昨年は元旦に襲われた能登半島地震の被害を考慮され、見送りになったので、今年は2年ぶりということになる。被災地では、それぞれ各自治体でも犠牲者の追悼式が行われた。能登では9月にも豪雨が襲い、2度も悲惨な目に遭っている。復興はまだ遥かに先でいつになるのか分からない。地元民にとっては、2度とこのような残酷な災害が襲来しないように祈るだけである。

 昨晩NHKテレビで恒例の紅白歌合戦を見るとはなしに、時々観ていたが、年末年始よう厳かあるべき時に、ショーが賑やか過ぎてどうも落ち着かない。今風の歌激しい楽器の音や派手なダンスなどを採り入れ、喚いたり怒鳴ったりして彼らが唄う歌詞には詩的な要素がほとんどなく、単語を並べているだけで意味不明なものが多くとても落ち着いて聴こうという気になれない。そんな時には、思想的なことを考えずとも昔の年末年始の唱歌を聴く方がどれほど気持ちが落ち着くことだろうか。

 お正月用にはもう少し落ち着いた、詩情溢れる歌があって欲しいと歌に明るくないド素人は思う。

 今日元旦ならではの年賀状を楽しみに受け取っていろいろ思いを巡らしながら、送り主のことをあれこれ想っていた。少々びっくりしたのは、来年から年賀状を辞退したいという友人が、13人もいたことである。私と同年配以上ならともかく、中には50歳前後で来年から年賀状と縁を切りたいというのもあった。残念ながらこれまで書いてきた年賀状の本来の意味がよく分かっていないようだ。いずれにせよ、年賀状を通信手段と考えているとしたら、少々手間がかかるので、他の通信手段に代えたいということなのだろう。まあ時代の成り行きでこれも致し方がないのかも知れない。それにしても年賀状廃止の傾向は時代の流れということで片付けられそうだが、文化的習慣の消滅と人々の心に他人の気持ちを思いやる心情が少し失せてきたことではないかと考えている。

 さぁ、今年も健康に配慮しつつ、知人友人らとの交流を続けながら、前向きな気持ちを堅持しつつ個性的な執筆活動だけは気持ちを入れ込んで続けて行きたいと思っている。

 夜は例年通り、NHK・Eテレビでウィーン・フィルハーモニーの新年演奏会を楽しんだ。ラデツキー行進曲の軽快で力強いリズムに乗って今年も明日から頑張って行こう。

2025年1月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6441.2024年12月31日(火) 1年の終わり・大晦日に想う。

 今年も大晦日を迎えることになった。妻と2人だけの老夫婦の家庭なので、昨年と変わり映えしない年末であるが、世間に目を向けてみると日本国内や海外の社会がいずれも前途多難ではないかと懸念している。地球沸騰化の名の通り、夏は過去最高の猛暑だったし、冬のは例年に比べ全国的に厳しい寒さで、日本海側では近年稀な大雪に見舞われている状態で、ある大学教授が表現したように1年が夏とだけの2シーズンになるとの予感がしている。国内政治は石破首相にやや頼りなさがあるが、外国の圧政に比べればまだましかも知れない。心配なのは、まもなくアメリカの大統領に就任するトランプ氏が、世界中から懸念されているように、パリ協定から再び離脱して地球温暖化を進め、世界保健機関(WHO)からも脱退をほのめかしていることで、民主主義をぶち壊し、地球沸騰化を進め、対立と差別を拡大させ、世界中に憎悪と不信をばらまき、戦争が発生し拡散することである。世界の3大悪人と見られていた習近平、プーチン、金正恩を超える悪魔の登場を考えると今から憂鬱な気持ちになる。

 私自身今年をざっと振り返って、やはり悲しいことは「べ平連」で活動された小中陽太郎氏とJR東海参与の須田寛氏が他界されたことである。お2人の先輩にはいろいろな面で、ご教示とご指導を賜った。他にも高校の先輩と後輩にも別れを告げなければならなかった。年々親しい人たちが逝かれるが、その点でも現在定期的に連絡を取りながら交流を続けている友人らとは、これからも交誼を保っていきたいと考えている。

 大晦日になると想い出すのは、年末に海外で楽しいひとときを過ごしたことである。最も印象に残っているのは、今から57年前に第3次中東戦争終戦直後にエジプトの首都カイロから戒厳令下にあった運河の街スエズへ列車で向かい、車内の乗客と親しくなり言葉は充分通じないながらも日本対エジプトの紅白歌合戦をやったことである。あの時三波春夫の♪チャンチキおけさ♪を手拍子を交えて唄ったところ、お返しにエジプトの音楽を返してもらった。あの後何度か官憲に身柄を拘束されたが、今思い出してもあんな危なっかしい体験をしたのは、若く好奇心があったからこそ出来たことだとつくづく思っている。

 今年のNHK紅白歌合戦では、もう知っている歌手はあまり出場しなくなり、歌われる曲名もあまり知らない。かつての藤山一郎、灰田勝彦、岡晴夫、淡谷のり子、渡辺はま子、美空ひばり、越路吹雪、村田英雄、三橋美智也、三波春夫らの歌ならすぐにも口ずさむことが出来るのだが、最近の歌手についてはまるでダメだ。今年もまた紅白はあまり観ることがないと思う。

 今年1年を振り返って来年の希望と行動を考えてみると、今や創設者が亡くなり往年の勢いを失った「NPO知的生産の技術研究会」の仲間たちが、試行的に昨年季刊誌を発刊して、私も協力を要請され次号から毎号寄稿することになった。更に現在3版を重ねた「八十冒険爺の言いたい放題」が、意外にも在日アメリカ人の間で読まれているようで、現在ある出版社を介して英語版出版を進めつつある段階にあるので、これを何とか世に出したい。他には、これまで外部に公表した原稿をまとめて私家版として上梓して親しい友人らに目を通してもらいたいと思い、いつまでも記録として残してみたいと考えている。もう一冊、僭越だが、社会批判と政治家批判を私自身のベトナム反戦闘争経験や海外ひとり旅体験を踏まえて書いてみたいと考えているが、これは来年以降になると思う。

 今年も1年366日1日も欠かさずこのブログを書き続けることが出来たことは、ラッキーだったと思う。幸い今日連続6441回を数えることが出来た。これからいつまで書き続けられるかは神のみぞ知るであるが、出来るうちは書き続けて行きたい。

 2人目の孫の女子がこの3月に大学を卒業し就職する。彼女の兄は昨年社会人となったが、孫が2人も社会人になるとは、随分時が経ち、逆に余生が少なくなっていることでもある。健康に留意しながら、妻ともども自由な生活を送って参りたいと願っている。

 間もなく深夜12時にテレビを通して京都知恩院の鐘を聴き、除夜の鐘の音を耳にしつつ、2024年を送ることになるだろう

2024年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com